広島市と朝日新聞社は7月24日、広島市南区の広島市現代美術館で、現代美術の分野で平和に貢献した作家に贈る第12回「ヒロシマ賞」の授与式を開催する。また、翌25日から10月12日まで同美術館で、受賞者であるメル・チン氏の作品展が開かれる。

メル・チン氏の個展
個展では、約60点の作品を展示。米軍がイラク戦争などで使用した大型爆弾を、竹などを使い実物大に模した「私たちの民主主義の奇妙な花」、そのほか代表的な作品を展示する。今回、ヒロシマ賞のために制作された新作も併せて展示。「はだしのゲン」作者である中沢啓治氏の少年時代をイメージした彫刻が原子爆弾を想起させる大太鼓の上に立ち、両手を差し伸べながら「ともに立とう」と呼びかける姿が表現されている。
受賞者であるメル・チン氏は1951年米国生まれ。環境問題など現代の複雑な社会的課題を制作の動機に、彫刻・ドローイング・絵画・ビデオ・アニメーション・ビデオゲーム・大規模な公共インスタレーションなど、幅広い表現手法で作品を発表している。
「ヒロシマ賞」は1989年、広島市が朝日新聞社との共催で核兵器廃絶と世界恒久平和を願う「ヒロシマの心」を、美術を通して広く世界へとアピールすることを目的として創設。3年に1度、美術分野で人類の平和に貢献した作家の業績を顕彰する。
