東野氏の訃報と熊本地震
東野圭吾氏の訃報に驚かされた。闘病を続けていたというが、まだ68歳である。単著だけで8月に出る新刊を含めて106冊に達し、国内発行部数は約1億900万部。ドラマ化などを含めれば、どれだけ日本の文化、メディア産業に貢献したのかと思う。
その人気は国内にとどまらず、著作は41の国と地域で出版されている。以前、中国を訪れた時、大型書店のメイン平台に東野作品がうず高く積まれている光景を見たが、その年に中国で最も売れた作家が、前年までのJ・K・ローリングにかわり東野氏になったとのことだった。
東野氏の死を悼む気持ちが収まらない中で、熊本地震が発生した。ショッピングセンターの爆発や、製紙工場の煙突倒壊などショッキングな映像に衝撃を受けた。
こうした施設では死傷者も出る深刻な事態となっている。爆発したショッピングセンターに入っていた書店を含め、書店関係者に人的被害はなかったようだが、現地の皆さんは10年前に続き再びの大災害にさぞショックを受けていることだろうと心が痛む。
そして心配なのが新聞用紙の製造拠点として知られる日本製紙八代工場の被害だ。16年前には東の拠点である岩沼工場(宮城県)が東日本大震災で被災し操業停止に追い込まれた。今回はいち早く他の製紙会社が用紙を供給すると表明したが、早期復旧を祈る。【星野渉】
