生活協同組合連合会大学生協事業連合 洋書販売システムを刷新 店舗の利便性向上

2026年8月24日

 大学生協事業連合は、全国の大学生協店舗で使用する洋書販売システムを刷新した。開発を受託したのは光和コンピューターで、リプレイスによって、同生協が長年利用してきた書籍発注管理システムと入り口を統合するなど利便性を高めた。

 

洋書販売の8割が店舗経由

 

 同事業連合の勉学研究事業部ではPCや文具、和書、洋書、電子書籍など、学びに使う商材の仕入を担っている。

 

 洋書の販売冊数は緩やかに減少している一方、円安の影響で単価が上昇し、売上高はこの10年ほぼ横ばいで推移してきた。洋書のうち約8割は教員が指定する語学教科書が占め、専門書などのアカデミックタイトルは2割程度。教科書や教員の校費購入が多いため、店舗を通じた販売が全体の8割、オンラインストア経由は2割にとどまる。

 

 洋書取り扱いは2008年、全国共同仕入事務局を窓口とする体制に統一された。10年には以前のオンラインストアと店舗向け発注システムが稼働したが、導入から15年近くが経過し、基盤となるOSやアプリケーションのバージョンが古くなり、次のバージョンアップには初期開発と同程度の費用がかかる見込みとなったことから、システムの全面リプレイスに踏み切った。

 

予定の7カ月前倒しで稼働

 

 新システムの発注にあたっては、複数社からの提案を比較検討した結果、光和コンピューターを選定。費用対効果のバランスが決め手になったという。勉学研究事業部書籍・DECS課全国共同仕入事務局次長の大矢かおり氏は「書籍業界向けのシステムは、一般的なシステム会社には難しい。大学生協の書籍発注・管理システム『B-POS』や教科書発注システムを長年手がけていただいている光和コンピューターは、業界特有の仕組みへの理解もあり、それまでのお付き合いから何かあった際にもすぐ対応いただけるという安心感がありました」と選定理由を説明する。

 

大矢さん

 

 当初は26年夏のリリースを予定していたが、大学生協全体で利用する他のシステムが25年7月に切り替わることに伴い、25年内に旧システムから刷新する方針となった。そのため、当初の見積額のままでリリース時期を7カ月前倒しし、24年12月に要件定義に着手、25年3月末までに要件を固め、11月末完成というスケジュールで25年12月稼働を実現した。

 

詳細な調達状況確認も可能に

 

 新システムはオンラインストアと、店舗が発注などを行う「新洋書サイト管理システム」の2本立てで構成される。オンラインストアは決済機能を持たず、代金は受け取り店舗での支払いとなる点は従来と変わらないが、パソコン画面向けだった旧サイトを刷新し、スマートフォンやタブレットでの利用に対応したほか、ログインIDにメールアドレスを用いるなど、仕様を現在の標準に合わせた。

 

スマホ・タブレットにも対応した洋書オンラインストア

 

 店舗向けシステムでは、従来は書籍全般を扱う「B-POS」などとは別のシステムだったため、洋書を発注するために別のサイトにログインする必要があったが、新システムでは書籍・教科書・洋書の発注を同一の画面から行えるようになった。

 

メニューを簡素化するなど利便性を高めた新洋書サイト管理システム

 

 発注メニューも整理・簡素化し、従来は1冊ずつしかできなかった発注を、ISBNで一括検索できる数を増やし、多くの教科書を一度に注文するといった店舗のニーズに対応した。

 

 また、仕入先とのAPI連携により、調達状況もより詳細に確認できるようになった。大矢氏は「以前は海外の代理店に発注した後、国内に入荷するまでの状況がほとんど見えず、その都度、仕入先に問い合わせる必要がありました。今は海外代理店への発注状況やインボイスの発行状況まで詳しく分かるようになり、お客様に納期の見通しをきちんと説明できるようになりました」と話す。

 

 大矢氏は「大学生協にとって洋書システムは、学生や研究者、教員の学びや研究を支える重要な仕組みであり、このサービスは維持していかなければなりません。どの店舗のどの担当者であっても操作できる統一的な仕組みを整えることが必要でした」と今回のリプレイスの意義を語った。

 


 

生活協同組合連合会大学生協事業連合

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