
小学2年生のアーティスト・たけい なぎさん
光文社は6月24日、7歳のアーティスト・たけいなぎさんの初絵本『ゆめみるねこ』(B4変型、40㌻オールカラー、定価2860円)を刊行した。代官山 蔦屋書店(東京・渋谷)では8月22日から9月4日まで、これを記念したPOP UP STOREを開催している。23日には、なぎさんによるサイン会が開かれ、事前に申し込んだ家族連れらが足を運んだ。サイン会終了後、なぎさんに絵を描くことや幼い頃から親しんできた絵本、これから作りたい作品などについて聞いた。
なぎさんは2018年、ロンドン生まれ。2歳から絵を描き始め、幼稚園年少の夏休みには四つ切り画用紙160枚に及ぶ作品を制作したという。5歳の時には、自ら構成・制作した全19枚の絵本を完成させたことをきっかけに、画家・絵本作家を志すようになった。現在はアクリル画を中心に独学で創作を続け、猫をはじめ、さまざまな生き物を鮮やかな色使いで描く。これまでに複数の絵画コンクールで受賞し、作品を掲載するInstagramのフォロワーは7万人を超えるなど、国内外から注目を集めている。
『ゆめみるねこ』は、なぎさんがそれまでに描いていた数十点の作品から物語を紡いだ初の絵本。おうち猫のギネスとピムスが「もしも別の動物になれたら」と夢見る物語で、最後は「じぶんがじぶんであることをたのしむのだ!」と、ねこ神さまが自分らしく生きる幸せを教えてくれる。


Tシャツやトートバッグ、アクリルマグネット、新作キャップ、複製原画などのグッズが並んでいる
代官山 蔦屋書店のPOP UP STOREでは、『ゆめみるねこ』とともに、なぎさんの手描き作品を展示。Tシャツやトートバッグ、アクリルマグネット、新作キャップ、複製原画などのグッズに加え、初めて手がけた立体作品も展示・販売した。23日のサイン会には、なぎさんと同年代くらいの子どもを連れた家族のほか、外国人の姿もあった。なぎさんは2時間以上にわたり、絵本やグッズを手にした来場者一人ひとりに丁寧に応じ、線画を描き添えながらサインを入れていった。

サイン会には家族連れらが列をつくった
絵本から漫画、立体へ 広がる創作
サイン会を終えたなぎさんは、「たくさん人が来てくれて、うれしいです」と笑顔を見せた。「僕も絵が好き」と話してくれた男の子や、「絵本を見てたその日から、自分も絵を描き始めた」という女の子がいたことなどを振り返った。
幼い頃から母親と展覧会などによく足を運び、さまざまな作品に触れてきた。家庭でも絵本が身近にあり、まだ一人で読めなかった頃には、寝る前などに母親が毎日10冊ほど読み聞かせていた。ストーリーだけでなく絵そのものの魅力を大切に、国内外のさまざまな作家の絵本に触れてきたという。
「お母さんが展覧会とかによく連れていってくれて。それで絵を見て、僕も描きたいなと思って、ずっと描き続けています」。特徴的な色使いについても、「自分で考えた時もあるし、ほかの画家とかが色をたくさん使っていたから、『僕もやってみたいな』と思ってやる時もある」と話した。
早くも次の作品づくりに意欲をみせる。「次は『猫ずし』で、その次は『猫パン』」と構想の一端を明かし、さらにその先には「猫まんが」も思い描く。母親によると、自宅ではアクリル絵の具を使ってキャンバスに描く一方、サイン会でも披露したような線画を日常的に描いている。オリジナルの物語を漫画にすることもあり、2、3日で200ページを描き上げることもあるという。
今回のPOP UP STOREで初めて立体作品を発表したなぎさんは、普段から自分で考えたキャラクターを粘土で作るなど、造形にも親しんでいる。絵本、漫画、立体と自由に表現を広げるなぎさん。これからどんな作品が生まれてくるのか、今後の創作にも注目したい。
