【文化通信セミナー2022】博報堂・佐藤氏が講演 「広告代理店が考える出版プロモーションの未来像」

2023年3月3日

 

セミナーに登壇した博報堂の佐藤氏

 

 文化通信社は2月2日、文化通信セミナー「出版プロモーションのすべて」(全4回)の第2回「広告代理店が目指す これからの出版プロモーション」を、オンラインで開催した。株式会社博報堂出版・エンタテイメントビジネスデザイン局長・鏡原仁志氏と同部の佐藤淳氏が登壇し、複合メディアによる出版プロモーションの具体例と広告代理店が考える未来像について語った。

 

デジタルメディアのアクティブな活用で

売上数の可視化や情報の拡散を狙う統合戦略へ

 

 広告業界におけるプロモーションはデジタルメディアがトレンドだが、佐藤氏は「出版業界に関しては、書籍と親和性の高い新聞媒体はいまだに広告効果が高い」と述べた。しかし、今後はデジタルメディアへのシフトが重要になるとも指摘。「マスメディアによるインプットとデジタルメディアでのアウトプットを統合してプランニングしていく必要がある」と強調した。

 

 デジタルプロモーションの例として、新聞広告を出稿し、公式YouTubeと連動して情報を拡散した出版社の施策や、書店や著者を巻き込み、出口戦略としてSNSでニュース化した新聞社の設計プランなど、独自の取り組みを紹介した。

 

 複数の新聞社が取り組んでいるデータビジネスも新しい戦略として示した。他分野との統合で会員数を増やし、データを可視化し、新たな施策へとつなげている。「データビジネスの活用で、より精緻なターゲティングが可能になっていく」と今後の流れを予測。また、アウトドアメディア、Twitterでの拡散など統合コミュニケーションの広がりを指摘した。

 

将来はよりインタラクティブな方向へ

オウンドメディアの進化が必須

 

 出版業界の課題を指摘し、今後の対応策を具体的に示した。「オウンドメディアの確立が必須。ECサイトなどで立体化し、業界全体がショッパブル(直接販売)対応になること」などを提案。さらに「情報発信だけでなく、メタバースなどを取り入れて顧客の体験や遊びを大切にする、よりインタラクティブなメディアへと変化する必要がある」と将来像を語った。