【東翻西躁】㊼ ソ連崩壊前夜 シベリア鉄道9000キロの旅④(高橋茂男)

2023年11月7日
 午後7時過ぎ、バラビンスク着。暗いホームに氷雨が降っている。吐く息が白い。セーターの上にブレザーを羽織っていても、身震いするほど寒い。食堂車で夕飯を摂りそこなったので、パンでも買おうと売店を探すが、どこも閉まっている。ふと見ると、私と同じように雨に濡れながら売店を覗い…続き、