「The Bunka News」デジタル版 5月閲覧ランキング 1位は「『丸の内BOOK CON 2026』出版社への呼びかけを開始」

2026年6月3日

 文化通信社はこのほど、2026年5月の「The Bunka News」デジタル版で月間アクセス数の多かった記事を集計した(集計期間は26年4月25日~5月22日)。最も読まれたのは「丸善丸の内本店 11月に『丸の内BOOK CON 2026』 出版社への呼びかけを開始」(5月15日配信)だった。

 

 丸善丸の内本店は11月5~7日の3日間、出版社と読者が直接交流する展示即売イベント「丸の内BOOK CON 2026」を開催する。5月15日に出版社への出展呼びかけを開始した。

 

 24年以来の実施で、前回は出版社70社が延べ102ブースを出展。今回から「日替わりテーマ制」を導入することで、来場者の回遊性と展示内容の多様化を図る。

 

 今回は、同店の1~3階全フロアを会場として開放する。3日間の会期中、各日に特定のテーマ「ブースコンセプト」を設定する。同一の場所でありながら日ごとに展示内容が入れ替わる構造とすることで、複数日の来場を促すとともに、特定のジャンルに関心を持つ層への集中的な訴求を目指す。

 

 同イベントは、出版社の出展料を「0円」に設定するという異例の形態を継続。読者とのリアルな接点を持ちにくい小規模出版社や専門出版社に対しても門戸を広げる。会場内には出展ブースとは別に、サイン会やトークイベント専用のスペースを設ける。ブース内での混雑を回避しつつ、著者が読者と対話できる機会を確保する。

 

 2位は「日本出版販売 6・8階オフィスを賃貸物件へ 『複数の選択肢の一つ』 7月から仕入部は王子流通センターに」(4月28日配信)。

 

 本紙が独自記事として配信。日本出版販売(日販)は御茶ノ水本社の6階と8階オフィスを賃貸物件にする検討を始めた。これまで6階にはマーケティング総括本部や仕入部、8階には特販首都圏支社や日販ビジネスパートナーズが入っていた。賃貸オフィス(事務所)として募集しているのは6階143坪と8階286坪。日販グループホールディングス(GHD)は「複数の選択肢の一つとして検討・情報整理を行っている段階」と回答した。5月28日時点では賃貸物件6区画で契約が結ばれたオフィスは確認できていない。

 

 上記に前後して、日販GHDは4月27日、7月13日以降、出版流通事業本部仕入部を王子流通センター内(東京・北区)に拠点を移し、同本部特販首都圏支社(現8階)、同ネット営業部(現5階)、構造改革本部(現6階)はそれぞれ5階、7階、9階に移動することと、図書館営業部は麹町秩父屋ビルに全機能を統合すると発表していた。

 

日販「ゼロベース」で見直し

 

 5位「日販懇話会開催 富樫社長『最も注力は出版取次事業』 27年度までに改革実現へ」(5月21日配信)。日販は5月19日、東京・文京区の東京ドームホテルで26年度日販懇話会を開催。富樫建社長は参加した取引書店や出版社に向けて、25年度決算で同社の取次事業は経常損失36.8億円の赤字が見込まれることを報告した。

 

 そのうえで、取次事業に注力する考えを示し、新たな流通モデルの構築、業界慣行の見直し、自社の物流効率化や体制見直し、取引条件の変更などで、27年までに持続可能な出版流通の確立を目指す方針を発表した。

 

 冒頭、富樫社長は日販グループの25年度決算見込みを売上高3627億円、経常損失13億円と報告。取次事業については営業損失40億円、経常損失36.8億円に達することを明らかにした。

 

 一方で、取次事業以外のグループ事業はすべて黒字を計上する見込み。「最も注力したいと考えているのは、根幹となる出版取次事業。何より持続可能な出版流通を再構築したい。街に本屋があり続ける世界を実現させたい」と述べ、あらためて取次事業の再構築に注力する考えを示した。そのために「価値提供も含めて、今一度、出版流通をゼロベースで考え直す」と強調した。

 

 6位は「【決算】小学館 88期は減収減益に 『デジタル収入』も減収に」(5月22日配信)。小学館は5月21日に開いた定時株主総会並びに臨時取締役会で第88期(25年3月1日~26年2月28日)決算諸案と新役員体制を承認した。総売上高1035億6700万円(前期比5.5%減)、経常利益22億9300万円(同53.0%減)、当期純利益26億2300万円(同28.0%減)の減収減益だった。電子コミックを中心とするデジタル収入は同社が「デジタル収入」として発表を始めて以来初の減収となった。

 

 8位「全ト協 トラック適正化二法で業界構造の転換なるか 出版物流にも波及必至、物流網の空白が現実に」。

 

 25年6月に成立したトラック適正化二法のうち、「貨物自動車運送事業法の一部改正」は、今年4月には違法な白トラに委託した荷主等への罰則(最大罰金100万円以下)や、委託を2次下請けまでとする努力義務が第1弾として施行された。

 

 出版流通のコストアップにつながる可能性がある国が定めた「適正原価」を下回る運賃での委託・受託を禁止するなどの第2弾が28年に施行される。

 

 適正原価とは、燃料費、人件費、減価償却費、安全確保に必要な経費や委託手数料などを国土交通大臣が定め、告示するもの。適正原価を下回る運賃でトラック事業者が受委託することが禁止され、適正原価を支払わない荷主については、違反原因行為に該当するものとして国土交通省が是正指導を実施することとなる。

 

 全ト協の金子貴史役員待遇企画部長は適正原価の水準について「今年度に運輸審議会などが開催され、来年度には告示されるのではないか。まだ具体的なことは決まっていない」と話している。