毎日新聞社が入社式 松木社長「会社を自分の力で創る気持ちで」

2022年4月6日

 毎日新聞社の2022年度入社式が4月1日、東京本社の毎日ホールで開かれた。1日付で入社した17人が出席し、新たな一歩を踏み出した。新型コロナウイルスの感染防止のため、出席者は全員がマスク姿で臨み、大阪、西部本社とはオンラインでつないで各本社代表らが出席した。

 

入社式の後、毎日新聞東京本社屋上で松木健社長(中央)とともに記念写真に収まる新入社員たち

 

 17人の内訳は、一般記者11人▽総合営業2人▽販売エリアマネジャー1人▽エンジニア3人。代表して、営業総本部パートナーリレーションズセンターに配属される中川璃里香さん(22)が、この日に就任した松木健社長から辞令を受け取った。

 

 松木社長は「励ましのことば」で、今年2月に創刊150年を迎えたことに触れ、「報道機関として権力を監視し、真実を追究することで社会に貢献してきた」と毎日新聞の歩みを振り返った。2030年ビジョンに掲げた「コミュニケーター・カンパニー」には「社会をより良い方向に変えるソリューションを提供できる企業に変わっていこうという決意が込められている」と説明し、「みなさんはそれぞれの職場でコミュニケーター・カンパニーとして何が必要かを考えながら仕事をしていただきたいと思う」と述べた。

 

 また、「新人だからといって臆することなく、果敢にチャレンジを。自分の仕事を、自分の会社を、自ら創り出すという気持ちでやってほしい」と激励した。

 

「人権を守り抜くための報道を」

 

 山口支局に配属される福原英信さん(23)が「誓いのことば」を読み上げた。福原さんは、学生時代に子ども食堂で目にした貧困の実態や、クーデターが起きたミャンマーでデモに参加した友人がその後、弾圧を恐れて潜むように暮らしている現状を紹介し、「人権が守られている状態にあるとは言えない」と訴えた。そうした中で「声なき声」を伝え続ける毎日新聞の報道姿勢に共感して入社を志望したと述べ、「人権意識を持ち人権を守り抜くための報道をしていきたい」と決意を語った。

 

 新入社員は3週間の新人研修を受けた後、4月25日に各職場に配属される。新入社員をサポートするため22年度からメンター制度を導入するほか、一般記者については新たに毎月1回、オンライン研修を実施する。

 

毎日新聞社入社式 松木社長「励ましのことば」 新入社員・福原さん「誓いのことば」