トーハン 創立72周年記念式典開く

2021年9月27日

 トーハンは9月17日、創立72周年記念式典を開き、近藤敏貴社長が所信を述べた。密集を避けるためオンライン開催とし、本社と全国の拠点に同時配信した。近藤社長のあいさつ要旨は次の通り。

 

近藤社長「出版流通改革を加速」

 

 創立72周年にあたり、まずは長年にわたるお取引先のご支援に心から感謝したい。

 

 新本社で迎える初めての創立記念日だが、建物だけでなく我々自身の進化が伴ってこその本社移転だ。中期経営計画「REBORN」も後半に入る。当社の進化を出版流通改革の流れにつなげていこう。

 

 昨年来のコロナ禍もあり、書店をはじめ業界内には危機感が強まっている。当社はお取引先の期待に応え、具体的な取り組みによって不安感を将来展望に変えていく。そのうち大きなものが、今年実施した二つの資本業務提携(メディアドゥ、大日本印刷)だ。

 

 メディアドゥはデジタル領域における強力なパートナーで、近日中にNFTデジタル特典付き出版物の流通も実現する。大日本印刷は印刷業をバックボーンに多彩な事業を展開し、フィジカルな出版流通にもノウハウを有している。

 

 名だたる2社との協業は、出版流通改革を加速し、当社自身も質量両面からビジネスを変革する好機だ。

 

 現在はコロナ緊急事態宣言下だが、国内では日々コロナワクチンの接種も進み、世の中は確実に次の局面へと動いている。トーハンもみずから変化し、チャレンジを続け、出版の世界を未来へとつないでゆこう。