「ティラノサウルスは走れなかった」「コロンブスはアメリカ大陸の発見者ではない」「聖徳太子は実在せず肖像画も別人」―。こんな〝諸説あり〟なら、興味深く聞けるが、健康情報となれば話は別。長年、健康診断のたびに、コレステロール値にェックが入る◆備考欄には「肉や卵、菓子類を控えよ」の指示。涙をのんで好物を我慢する日々。ところが数年前、テレビで医学博士が「卵1日1個の根拠はない。大量でなければ問題ない」と発言。禁欲生活の恨みより、「卵食べ放題」の歓喜が勝る。罪悪感なくせっせと食べた◆しかし、世の常識は移り気で残酷である。先日、別の健康番組で医師が「コレステロールが高い人は、卵は控えたほうがいいですね」。おいおい、蓄積されたであろう脂質の責任は誰が取ってくれるのか。結局、卵は1日何個なのか。〝諸説〟より、そろそろ学会で白黒つけてください。偏差値もお給料も高いお医者さんたち。 【堀雅視】
