BL出版 24人の絵本作家が参加 『ちきゅうパスポート』刊行

2023年2月28日

 

A5判変型/48㌻/1980円(税込)

 

 BL出版(神戸市・落合直也社長)は3月2日、国内外24人の絵本作家が、混迷を深める世界の中で苦しむ子どもたちのために描いた絵本『ちきゅうパスポート』を発刊する。

 

 本書は、戦争やパンデミックで閉塞感のある日常にあって、子どもたちが国境のない国々を想像力で自由に行き来し、皆が手と手を結び合えることをイメージしてジャバラ絵本の形とした。

 

 一つの見開きに一つずつ「想像の国」を考え、次の国へつながるような絵を収録。日本をはじめ6か国24人の作家が、子どもたちへ「地球上どこの国にも自由に行ける」「みんなつながって、なかよくなれる」「あなたたちは自由だ」とのメッセージを伝えている。収益の一部はウクライナの子ども支援に寄付する。

 

 発起人は、絵本作家のあべ弘士、石川えりこ、田島征三、ささめやゆき、絵本評論家の広松由希子、デザイナーの高橋雅之の6人。他に参加する絵本作家は、松成真理子、きくちちき、ローラ・カーリン(イギリス)、降矢なな、ほりかわりまこ、tupera tupera、ペテル・ウフナール(スロバキア)、長谷川義史、スズキコージ、村上康成、加藤休ミ、ロマナ・ロマニーシンとアンドリー・レシヴ(ウクライナ)、さかたきよこ、吉田尚令、ピート・グロブラー(南アフリカ)、ミロコマチコ、はたこうしろう、ホジェル・メロ(ブラジル)。

 

 BL出版の落合直也社長は「昨年6月、戦渦に巻き込まれ苦しんでいるウクライナの子どもたちに希望を伝えたいと発起人から相談を受け、企画が動き出した。ぜひ多くの書店で、この企画に賛同してもらい、読者に絵本作家らの想いを伝えてほしい」としている。3月以降、MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店、教文館ナルニア国、ギャラリープルプル(旭川市)などで原画展を予定している。【櫻井俊宏】