致知出版社 大阪で「人間学フェア」開催

2021年11月19日

 月刊誌『致知』をはじめ、「人間学」に特化した作品で知られる致知出版社(東京・藤尾秀昭社長)が、各書店で「人間学フェア」を開催し、好評を博している。

 

 2012年から全国で展開している同フェア。紀伊國屋書店梅田本店(大阪・北区)においては、今年はコロナ禍の影響もあり、平均的な動きだが、過去には実売率80、90%超えという驚異的な数字を叩き出す年もあり、売場活性に大きく貢献した(今年は10月末でフェア終了)。

 

 11月1日からフェアをスタートさせたMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店(大阪・北区)では70点(210冊)を展示。

 

MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店でのフェア

 

 副店長の藤井啓晶さんは文化通信の取材に「当店の主要客が若年層ということもあり、際立って売れるジャンルではないが、『プロフェッショナル100人の流儀』や、大河ドラマの影響もあって『渋沢栄一 人生を創る言葉50』などは人気がある」と話す。

 

 藤井さんのお薦めは、『養生訓』、『武士道』、『五輪書』、『西郷南洲遺訓』、『葉隠』といった「いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ」(現在17作品)。「若い人は、入門的に『プロフェッショナル―』などエッセンスをまとめたような作品から手に取って、その後は名著もしっかり読んでほしい」と期待する。

 

 来年以降のフェアについて「大谷翔平選手が、中村天風(1876~1968)の哲学に影響を受けたという話が伝わり、関連書籍が大きく動いたことからもわかるように、若者にも需要はある。提案されればぜひ展開したい」と話していた。


「人間学」は不易流行


 致知出版社書籍営業部・蓮田維さんは「コロナ禍の今こそ、ブレない生き方を説き続ける『人間学』が求められている。当社の本を読まれた皆さんの支えに、少しでもなれることを願っている」とし、フェア実施書店に向けて「当社の本は、いつどんな時も求められる不易流行の作品。今後も末永く取り扱っていただきたい」とコメントしている。

 

 同店とジュンク堂書店大阪本店(大阪・北区)ともに11月30日まで開催している。 

【堀雅視】