第19回「このミステリーがすごい!」大賞 新川帆立「元彼の遺言状」に決まる

2020年10月1日

「元彼の遺言状」で大賞受賞が決まった新川帆立さん

 

 宝島社が主催する第19回「このミステリーがすごい!」大賞の受賞作が10月1日に決定した。応募総数475作品の中から1次選考(24作品通過)、2次選考(6作品通過)を経て、新川帆立「元彼の遺言状」の大賞受賞が決まった。文庫グランプリ(優秀賞から改称)には亀野仁「暗黒自治区」、平居紀一「甘美なる作戦(仮題)」の2作が選ばれた。大賞賞金は1200万円、文庫グランプリ賞金は200万円(受賞者で等分)。受賞作品はいずれも来年1月から書籍化する予定。


 大賞受賞が決まった新川帆立さんは1991年2月生まれ、東京大学法学部卒業の弁護士。16歳のころ、夏目漱石の『吾輩は猫である』に感銘を受けて作家を志した。作家になるためには「粘り強く長期戦に対応できる食い扶持が必要」と考え弁護士になったという。


 新川氏は「今回の受賞作は、女性が力強く活躍できる社会を願って、女性のために書いた。世の中はつらいことも多いが、本の世界にいる数時間だけでも、型破りな主人公と一緒になって、笑ってもらいたい。もちろん、女性以外の読者も大歓迎です」とのコメントを寄せている。


 「このミステリーがすごい!」大賞は2002年、宝島社がミステリー&エンターテインメント作家・作品の発掘・育成を目的に創設した新人賞。受賞には及ばなかったものの、将来性を感じる作品は「隠し玉」として他の受賞作と同様に書籍化を行う。

 


 

▼第19回「このミステリーがすごい!」大賞

 

▽タイトル:「元彼の遺言状」​(応募時は「三つ前の彼」)

 〈あらすじ 〉大手製薬会社の御曹司が「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という遺言を残して死亡。元カノの女性弁護士がその真意を解き明かす。

 

▽受賞者略歴:新川帆立(しんかわ・ほたて)
 1991年2月生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業。高校時代は囲碁部に所属し、全国高校囲碁選手権大会に出場。囲碁部で麻雀にも興味を覚え、司法修習中に最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストに合格し、プロ雀士としての活動経験も持つ。

 作家を志したきっかけは16歳のころ、夏目漱石の『 吾輩は猫である 』に感銘を受けたこと。作家になるためには「粘り強く長期戦に対応できる食い扶持が必要」と考え弁護士になる。