正倉院展閉幕 読売が特別協力して8年、累計210万人超

2012年11月19日

 奈良市の奈良国立博物館で開かれていた「第64回正倉院展」(特別協力・読売新聞社)は11月12日、17日間の会期を終えて閉幕した。同じ会期では過去4番目に多い23万8019人が来場し、第1回からの累計は850万9963人、読売新聞社が特別協力した第57回からでは210万1758人となった。

 今年は、鮮やかなコバルトブルーのガラス器「瑠璃坏(るりのつき)」や、豪華な装飾が目を引く聖武天皇愛用の品「螺鈿紫壇琵琶(らでんしたんのびわ)」など計64件を展示した。オペラグラスで宝物の細部を見たり、古文書を1字ずつ目で追ったりする来場者の姿もみられた。9日には、高円宮妃久子さまが7年連続で来館され、熱心にご覧になった。

 同社は会期中、奈良国立博物館内にPRブースを開設。聖武天皇が好んで使用したすごろく盤「木画紫檀双六局(もくがしたんのすごろくきょく)」の公開にあわせて、昔のすごろくを体験できるコーナーを設けたり、「瑠璃坏」などにちなんで古代ガラスの歴史や製造方法を紹介する展示スペースなどを作ったりして、週末は親子連れらで賑わっていた。

 同博物館の地下回廊では「瑠璃坏」の由来を訪ねて韓国、中国を取材した同社記者が撮影した写真展を開催。3日には親子鑑賞会を主催するなど、正倉院展を様々な角度から楽しんでもらえる企画も行った。