記者の端くれとして社会の動向に注視しつつも扇情的なニュースに一喜一憂すまいと心掛けている。米・イラン情勢を伝えるテレビ。画面がガソリンスタンドに切り替わり、住民の声を拾う。「高くて買い物にも行けない」「連休は電車で出かけようかしら」と流れる。「知らんがな」「お気の毒に」としか言いようがない◆燃料高騰を報じるなら物流の動脈を知りたい(新聞・出版流通への影響は自ら調べよう)。米にたしなめられたイスラエルは大人しくなった?ホルムズ海峡は?気になることが山ほどある中、個人の家計事情で放送枠を埋めるのは忍びない。チャンネルを変える。さすが、あの局は本質を報じていた◆と、いかにも「情報の価値を知る」風を装うが、恥を忍んで告白すれば3週間前、ガソリンメーター残半分以上、休日しか乗らないので2カ月はもつマイカーに「これでもか」とあふれるほどに給油。この辺りが〝小心者〟を脱却できぬ所以だろう。【堀雅視】
