【出版時評】2026年3月17日付

2026年3月17日

出版インフラ担う出版社の関連会社

 

 講談社グループで、出版事業の製造から物流、システム、各種業務などを支援するKPSは、自社グループにとどまらない出版社へのサービスを進めている。自社グループで培ったノウハウを生かし、多くの出版社に共通する業務を担うことを目指す。


 同社の基になった講談社の関連会社であった豊国印刷、講談社ビジネスパートナーズ、第一紙業は、長年、講談社の印刷や物流、資材調達などの業務を行ってきた。これを再編し、KPSホールディングス傘下に「プロダクツ」「フルフィルメント」「ソリューションズ」「システムズ」の4事業会社を設立した。


 この発想は、同社の米国出版社が現地で業務委託しているペンギン・ランダムハウス・パブリーシングサービシーズから来ているという。KPSも将来的にはセールスなども含めて全般的な出版業務を請け負うことを目指す。


 先日開いた弊社のセミナーで、KPSホールディングス常務取締役でKPSフルフィルメントの社長を務める佐藤雅伸氏によると、講談社の販売部門でもKPSソリューションズの支援を受け、社員はかつての半数程度になっているという。


 物流部門では、取次出荷にとどまらず、直送など多様な流通に対応する。こうした経験が今後、他の出版社を支えるインフラとしてどのように活用されるのか、注目される。【星野渉】