【楽天ブックス】上半期ランキング ゲーム攻略本が過去4年で初の和書トップ10入り、コミックは「鬼滅の刃」が6冊ランクイン

2020年6月26日

「漫画(コミック)部門」を除く「本ジャンル」の販売数をもとに独自の算出方法で集計 楽天ブックス調べ

 

 楽天が運営するオンライン書店「楽天ブックス」、日本国内向けの電子書籍ストア「楽天Kobo」は6月18日、和書・コミック・新作電子書籍の2020年上半期ランキングを発表した。和書の1位は人気ゲームの攻略本『あつまれ どうぶつの森 完全攻略本+超カタログ』、コミックの1位は異例の売れ行きで話題を集めたベストセラー漫画『鬼滅の刃 22巻』で、トップ10のうち6冊を同作シリーズが占めた。また、新作電子書籍の1位は、小説投稿サイト発の「わたしの幸せな結婚」(コミック)がランクインした。

 

 各ランキングは今年1月1日から5月31日までの販売数を集計したもの。ただし、新作電子書籍ランキングは、楽天Kobo電子書籍ストアの購入数をもとに昨年1月1日以降発売の作品をシリーズごとに集計した。

 


 

ゲーム攻略本が「和書ランキング」トップ10入り、過去4年で初

 

『あつまれ どうぶつの森 完全攻略本+超カタログ』(発行:アンビット)

 

 和書ランキングの1位に輝いたのは、ニンテンドードリーム編集部の『あつまれ どうぶつの森 完全攻略本+超カタログ』だった。

 

 また、電撃ゲーム書籍編集部の『あつまれ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド』も5位にランクイン。いずれも発売直後、「楽天ブックス」で一時品切れとなるほどの人気を博した。ゲーム攻略本が「和書ランキング」トップ10入りを果たしたのは、過去4年で初めて。

 

 「楽天ブックス」の2作品の商品レビューでは、「基本的な操作やマイルなど、見逃していたものもたくさんあって、手元にあると安心です」「子どもと一緒にプレイ中に回して読んでおり、それぞれが付箋をつけたり蛍光ペンでチェックをつけたり早くも使用感がすごいです」といった声が寄せられており、ゲームの楽しみ方が網羅的に紹介されている点や、書き込める便利さが人気の要因のようだ。

 

『こども六法』(弘文堂)

 

 2位にランクインした弘文堂の『こども六法』は昨年8月の発売以降、さまざまな情報番組や全国紙で紹介され、話題となった。いじめや虐待から自分を守る武器となり、法律の知識を小学生にも理解できる易しい表現で解説した一冊となっている。

 

 「楽天ブックス」にも今年6月19日時点で245件ものレビューが投稿され「子どもでもわかりやすく書かれている点がとても良いです」「大人でも充分わかりやすく、読みやすい」「イラストが漫画っぽくて興味津々」など、「分かりやすい」、「読みやすい」という声が多く寄せられている。

 

『syunkonカフェごはん 7』(宝島社)

 

 4位、8位にランクインしたのは、ブログやSNSが人気の料理コラムニスト山本ゆりさんのベストセラー、宝島社の「syunkonカフェごはん」料理本シリーズ。4位のシリーズ10冊目の最新作となる『syunkonカフェごはん 7』は過去3年分のレシピの中からテレビ番組やTwitterで大反響だった絶品レシピベスト3が集結した。

 

 8位は同シリーズの電子レンジ調理で完成するレシピを集めた『syunkonカフェごはんレンジでもっと!絶品レシピ』。昨年4月20日の発売にもかかわらず、今年3月から再度売上が上昇し、トップ10入りとなった。

 

 昨今の在宅時間の増加により、自宅で料理をする人が増え、簡単で美味しいと評判の著者レシピが、多くの読者に支持された結果が表れた。

 

 7位は光文社の『【楽天ブックス限定特典カバー表紙+限定特典付き】与田祐希2nd写真集 無口な時間』。3社限定(楽天ブックス、セブンネット、HMV&BOOKS online)の書店別オリジナル表紙カットが用意された商品で、「楽天ブックス」限定は1週間にわたるイタリアロケの最終日の朝、ミラノのホテルの部屋での1カット。予約販売が開始された1月に話題となり、予約販売開始後8週連続、和書ランキングでトップ10入りを果たした。

 

 このほか、6位の『本当の自由を手に入れる お金の大学』は、YouTubeやTwitterなどで人気アカウントの両@リベ大学長さんの初書籍。

 

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)

 

 9位の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は日本テレビ「世界一受けたい授業」の番組内でも紹介されたエッセイ本。同書は「Yahoo!ニュース 本屋大賞2019 ノンフィクション本大賞」、「第7回 ブクログ大賞 エッセイ・ノンフィクション部門」を出版年の2019年に受賞した作品で、2020年上半期も引き続き売れ行きが好調となった。

 

 

 10位の『はじめてのやせ筋トレ』はTBS「金スマ」の番組内で出演者が本書のダイエット方法を実践して注目を集めた書籍だった。

 

「鬼滅の刃」が「ONE PIECE」をおさえ

第1巻発売の2016年以降、初めての首位獲得

 

「漫画(コミック)部門」の販売数をもとに独自の算出方法で集計 楽天ブックス調べ

 

 コミックランキングでは集英社の『鬼滅の刃 22巻』が1位となり、2016年以来上半期ランキングの首位を維持してきた「ONE PIECE」を初めて上回った。

 

 「鬼滅の刃」は今年5月に『週刊少年ジャンプ』で連載が完結したことでも話題を集め、完結巻となる22巻、23巻は5月の予約開始直後より注文が殺到した。また、同作品の19巻から23巻までの通常版、特装版、グッズ付き同梱版がトップ10中6作品を占めた。

 

 2位の『ONE PIECE 96』は、上半期ランキングにおいて過去7年連続トップ10入りを果たし、9位にも『ONE PIECE 95』がランクインしている。

 

 その他の作品は、5位に別冊少年マガジン連載の講談社コミックス『進撃の巨人 31』、7位にヤングジャンプコミックス『キングダム 57』という結果となった。

 

スマホ時代ならでは

Web発の作品が存在感示す

電子書籍ストアの購入数をもとに2019年1月1日以降発売の作品をシリーズごとに独自集計 楽天Kobo調べ

 

 新作電子書籍ランキングの1位となった「わたしの幸せな結婚」は小説投稿サイト発表作品から書籍化、さらにコミック化され、コミック版が1位、小説版が4位にランクインした。異能の家系に生まれながら能力を受け継がなかった娘の、結婚から始まる恋愛の物語だ。コミック版では1話単位での購入が特に好調となっている。

 

 2位の「SPY×FAMILY」は集英社のWebメディア「少年ジャンプ+」の連載作品。「次にくるマンガ大賞2019」webマンガ部門で1位を獲得し、早くから人気を掴んだシリーズ。

 

 3位の「王様ランキング」はマンガ投稿サイトで発表された自主制作長編作品。スマホ時代ならではのチャネルから書籍化された作品がランキングで存在感を示している。