宝島社 「このミス」大賞作『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』1月10日発売

2019年12月27日

『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』(予価1380円)

 宝島社は2020年1月10日に、第18回「このミステリーがすごい!」の大賞受賞作『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』を発売する。

 

 同書は紙鑑定士とプラモデル造形家の二人組みが謎に挑むミステリー作品。紙やプラモデルに関するユニークな知識がストーリーの各所に組み込まれ、物語の設定だけでなく、事件の謎を解く重要証拠品となる“紙”を実際に本の中に綴じ込んだ仕掛け本となっている。

 

 カバー、表紙、帯、見返しなど、本の各部ごとに使用する紙を変えており、読者は物語の本筋と一緒に紙の違いを楽しむことができる。

 

 著者の歌田年氏はプロのプラモデル造形家で、執筆19年目で「このミス」大賞を受賞。29年間の出版社勤務でプラモデルと紙の専門的な知識を培ったという。

 

歌田氏による作品

 受賞について「自分の専門性を生かした作品なら、他に類がないこの題材を扱うことで賞を狙いにいった」と戦略を語っている。

 

 また、プロモデラーとして精力的に活動し、17年と19年には造形の個展を開催。「模型・造形の素晴らしさを伝えていきたい」と意気込みを話す。


 今後の創作活動について歌田氏は、「『模型』『紙』の世界はまだまだ奥が深いので、本作の評判がよければ是非とも続編を書きたい。その他でも、実はまだ公開していない作品が1つある。ミステリー、SFはもちろん、私は海外もののハードボイルドのようなストレートな探偵ものも好きなので、そういった作品にも挑戦していきたい」とコメントしている。

 

歌田年(うただ・とし)氏

歌田年氏

 1963年4月生まれ。東京都在住。明治大学文学部卒業。出版社勤務を経て現在はフリー編集者、プラモデル造形家。出版社では25年間模型雑誌の編集を行っていたほか、4年間生産管理部で印刷用紙の調達に従事していた。その中で得た模型と紙に関する知識を生かして同書を執筆した。