トゥーヴァージンズ 昭和レトロ建築本 藤森照信氏の推薦入る

2019年7月5日

 トゥーヴァージンズは、5月24日取次搬入で、『看板建築 昭和の商店と暮らし』を刊行した。

 

 三省堂書店神保町本店やジュンク堂書店池袋本店など、大型書店では初回20~30部で展開。その後も同数での追加注文が入るなど、好調に販売部数を伸ばす中、同神保町本店での展開が「看板建築」を定義付け、命名した建築家・藤森照信氏の目に触れ、書店営業が編集者に情報をフィードバック。同氏へ打診し、推薦をもらうことが決定。推薦帯への刷新に合わせ、増刷を予定している。また「散歩の達人」(交通新聞社)など、各メディアでも紹介されたことも追い風となった。

 

若年・女性層からも支持

 

 大型書店、老舗書店のみならず、PAPER WALL nonowa国立店など、若年層の顧客を抱える書店でも好調だ。同社セールスマネージャー・右田俊貴課長は、中高年齢層による同書への支持を示しつつも「散歩や街歩きを切り口に、若年層、女性層からのニーズの高まりを感じる。インスタグラムの普及で、いわゆる『上手な写真の撮り方』を学べる資料としても活用されている。看板建築は東京だけではなく、他地域にもあるため、地域の書店に対しても販路を広めていく」と力を込める。

 

右田課長(右)と小宮氏

 

 「看板建築」とは、主に関東大震災後の復興期に建てられた、店舗と住居を兼ねた建築物を指し、同書には荻窪の独立系書店「Title」とその店主・辻山良雄氏も登場する。編集担当の小宮萌氏は「元号改正や東京オリンピック開催など時代が変わるタイミングで、昭和を見つめ直す企画をやりたかった。建物の外観のみの本にせず、その中で働く人や人柄にもスポットを当てた。建物と人物をいかにバランスよく見せるか、という点に苦心した」と話す。

 

体制強化で好循環

 

 同社は2019年以降、スタッフを増員し、各業務を専任化、組織化を図ることで、出版事業における体制を強化。それに伴い、営業、編集など各部署間での連携も強めたことで、今回の推薦帯や各種パブリシティにつなげるなど、好循環を生み出している。


 右田課長は「本書は当社が新たな一歩を踏み出した象徴的な本。今後も読者の生活に彩りを与える本を提供していく」と話す。

□A5判/192㌻/本体1900円