CCC 「SHIBUYA TSUTAYA」がリニューアルオープン 若者やインバウンドに「体験」を提供

2024年4月26日

 

 

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は4月25日、東京・渋谷のスクランブル交差点に面した書店「SHIBUYA TSUTAYA」をリニューアルし、20、30代の若者や訪日客をメインターゲットに、彼らに人気の高いアニメなどのコンテンツを「体験」できる施設としてオープンした。前日の24日には、リニューアル後の施設をメディア向けに公開した。

 

 リニューアルした店舗のテーマは「好きなもので、世界をつくれ。」。日本国内のみならず、海外からも多くの観光客が訪れる世界的な観光地の東京・渋谷。その駅前のスクランブル交差点に面した店舗を、新たな文化を体験、発信する名所(聖地)とすることを目指す。

 

 店舗は地下2階から地上8階まであり、アニメなどの期間限定イベントが開けるスペースや〝推し活〟向けのフロアのほか、「スターバックスコーヒー」や「SHARE LOUNGE(シェアラウンジ)」が入った階、ポケモンカードゲームができる階など、自分の好きな「もの」「こと」に出会い、没頭できる場を提供している。

 

髙橋社長

 

 24日に開かれた内覧会で、冒頭あいさつした髙橋誉則社長兼CEOは「2000年1月1日にオープンしたこの店も、24年の時を経て新しく生まれ変わる。私たちはTSUTAYAを通じて全国にコンテンツの素晴らしさを届けてきた。この店は皆さんの『好き』に出会える場所をつくった」と説明。

 

 そのうえで、「私たちは新たな社会的価値を生み出していく『知的資本カンパニー』を目指している。その新しい挑戦としてこの店がある。日本そして世界の人たちに、ぜひ直接訪れていただき、体感してもらいたい。私たちは、この店をフックに世の中に新しい価値を生み出し、時代の一歩先を行く存在で続けたい」と語った。

 

鎌田氏

 

 渋谷プロジェクトエグゼクティブプロデューサーの鎌田崇裕氏も、「この店では渋谷に来る若者やインバウンドに向けた『BtoC』と、そんな彼らをターゲットにしているコンテンツホルダ・企業を加えた『BtoCtoB』のビジネスモデルを考えている」と明かし、「IPをテーマに、コンテンツと体験価値を届けられるフロア構成にした。この店の中はもちろん、外観なども含めて世界に発信するプロモーションを目指す」との考えを示した。

 

 質疑応答で収益構造について聞かれ、鎌田氏は「プロモーションが4割、物販(仕掛け販売)が3割、残りがカフェやシェアラウンジという割合で考えている」と答えた。来館者数は1日に約3万人を予測している。

 

「SHIBUYA TSUTAYA」フロア概要

 

世界中のIPで好きをつくるフロア(1階~地下2階)

 

 ▽1階=メインフロアで3面の屋内LEDビジョン、屋外エントランスLEDビジョンを完備し、さまざまな世界中のIPコンテンツの世界観が大画面のビジュアルで体感できる。

 

 ▽地下1階=地下鉄の渋谷駅と直結。没入感のある空間デザインで、アーティストや作家らを含めたIPコンテンツとギャラリー展示や物販なども可能なコラボレーション・イベントを展開する。

 

 ▽地下2階=アーティスト、タレント、アイドルを中心に来店者の「好き!」を集めたフロア。巨大パネルや吊りフラッグ、特大4Kビジョンなどを活用した大型展示や、CD・DVD、写真集や雑誌などのPOPUP販売を行う。

 

地下2階

1階

 

インスパイアされるカフェ&ラウンジ(2階~4階)

 

 ▽2階=STARBUCKS。コーヒーとともに35㍍のデジタルアートが楽しめたり、渋谷の交差点や街並みが一望できる。

 

 ▽3階~4階=SHARE LOUNGE。3階はフィギュアメーカーとコラボレーションし、世界に誇るIPコンテンツをモチーフとした等身大フィギュア、高品質高級フィギュアをフロアの各所に展示。
 4階はクリエイティブワーカーに向けた書棚・アートに囲まれた空間。半個室ブース26席、オープンスペース75席、4人用・8人用の会議室2室を用意。両フロアでコーヒーやナッツ、冷凍食品やアイスクリームもある。通常プランは60分1650円(税込)、アルコールプランは60分2200円(同)。

 

2階=STARBUCKS

3階=SHARE LOUNGE

4階=SHARE LOUNGE

 

ここでしか出会えない体験でつながるフロア(5階~8階)

 

 ▽5階=オリジナル対戦席でポケモンカードゲーム体験を楽しめる。1人60分1650円(税込)から。対戦席78席と4人まで入室可能なプライベートルーム1室。物販エリア(無料入場可)でオリジナルグッズを販売。

 

 ▽6階=IP書店。「POP UP SHOP」「IP100」「ギャラリー」の3エリアで構成。コミック、フィギュア、グッズなどを販売。商品の半数以上はIP書店がプロデュースしたオリジナル限定商品となる予定。大型ビジョンで全国のVTuberとコラボも。

 

 ▽7階=コラボレーションカフェ。アニメ、コミック、アーティストやラグジュアリーブランドを中心とした世界中のIPコンテンツとコラボレーションし、ファン同士がつながれる空間にする。

 

 ▽8階=イベントなどができる「STUDIO/屋上」を夏以降にオープン予定。

 

5階

6階

7階