KADOKAWA、北米でマンガ・ラノベ出版社に出資へ

2016年4月11日
 KADOKAWAは4月11日、米国の出版大手であるHachette Book Group(HBG)と、日本のマンガ・ライトノベル等の英語出版を行っているHBのYen Press事業部門(YP)を分社化し、KADOKAWAの米国投資会社を通じて51%持分を取得することに最終合意したと発表した。

 手続きは4月末までに完了し、5月からKADOKAWAとHBGの合弁会社Yen Press, LLCとして新たなスタートを切る。

 YPは、マンガ・ライトノベルに特化する英語出版事業としては北米第2位の規模で、ニューヨークを拠点に、日本原作の英訳作品のほか、HBGの著名な欧米作家やディズニー作品のマンガ化(『トワイ ライト』、『ベイマックス』など)、韓国のマンガ作品、YPオリジナルのマンガ作などを幅広く手掛けている。

 主力のマンガに加え、2014年から本格展開を開始したライトノベルの売り上げも伸ばしており、今後、北米市場で日本発の新たなコンテンツジャンルとして定着していくことが期待されているという。

 合弁会社としてスタート後は、引き続きHBGの製造・物流インフラ及び営業基盤やプロモーション機能を活用するとともに、KADOKAWA主導で現地アニメ配信業者との連携関係を深め、出版展開とアニメ配信のマーケティング連動を推進し、電子書籍の英語出版の展開強化などを通じ、北米市場における日本コンテンツの成長ポテンシャルの最大化を目指す。