音楽や映像配信などで今やおなじみのサブスク。作家で翻訳家でもある西崎憲氏が昨年10月から「ブンゲイデリバリ」を始めた。毎週金曜夜7時にスマホやパソコンにセレクトされた小説・詩歌・エッセイが届く仕組みで、月間約410円(コーヒー1杯分)で楽しめるという◆西崎氏が編んだ、暦月にまつわる東西の作品を集めたアンソロジー『12か月の本』(全12巻 国書刊行会)が素晴らしかったため、新たな発見や未知の作家との出会いを期待して半年間のコースを申し込んでみた◆第一回は西崎氏本人による掌篇「試験」。少年がとある北の村に試験を受けに行く話だ。なぜ試験を受けるのか、その内容とは。読んでいて想像力が掻き立てられる一篇だった。その後も届くのはどこか不思議で奇妙で、それでいて心に残る作品ばかり。疲れているはずの金曜の夜、近頃は待ち遠しくて仕方がない。【尾川健】
