【つぶや記】文化通信2022年4月19日付

2022年4月19日

 「文字」とは。新明解で引くと1. 言語・言語音を目に見える形に記号化したもの。知り合いの女性に、活版印刷に携わっていた人がいます。活版印刷が縮小し初めたころ勤務先も閉鎖になり、経緯は不明ですが、彼女が一部の機械などを小さな家に引き取り、ある程度の組版ができる様にしていました

 

 金属の文字印が綺麗に整列している様は圧巻でした。一文字ずつ手で拾って出来上がっていく文章は愛おしい物だったでしょう。今また手のぬくもりを感じる活版印刷が見直されていると聞きます

 

 記号化と言うと楽譜もまさに音を記号化した印刷物です。活版印刷機をグーテンベルクが1450 年頃発明し、活字の書物はすぐ発展しましたが、音符の表現が難しい楽譜は遅れての印刷となりました。最古は1501年初版の『オデカント』100 の歌です。文字活字が大切にされ、書物や世界の美しい音楽が消えないように、願います!!  

 

【田中良子】