【つぶや記】文化通信2020年6月1日付

2020年6月1日

 「ベートーヴェンを聴こう!」キャンペーンがユニバーサル・ミュージックによって展開されている。浦澤直樹氏がイメージビジュアル担当。今年は生誕250周年。この状況では、いささか盛り上がりに欠ける。

 

 コロナによる音楽関係者の打撃も大きく、私の周りでも生活に困窮している人達がいる。ベートーヴェンが生まれた国ドイツでは、早い段階で文化大臣が「フリーランスと芸術家への無制限の支援」を言明した。ドイツ人に限らず、在独日本人なども支援の対象となった。

 

 日本の芸術家などは誰しもうらやましく思い、日本の現状に悲しみを深くした。ベートーヴェンの作品「第9交響曲歓喜の歌」冒頭の歌詞のみ彼自身の作。「おお、友よ!この音ではない、私たちはもっと心地よい、歓喜に満ち溢れた歌を歌おうではないか」

【田中】

 


 

 緊急事態宣言下、1カ月ほどテレワークに勤しんだ感想。各所で書かれているけれど、「通勤」がいかに人の生命力を奪っていたのかに愕然とする。

 

 通勤がないだけで生産性は2割増し。会議もオンラインの方が合理的かつ効率的。話の要点が絞られる上に、「対等な関係性」が自然に生まれるのが良い。対面型の会議で生まれてしまう、声の大きい人や上位職の発言権増大が解消される。また対面より電話、電話よりメールの方が、意図が明確に伝わるケースもある。

 

 日本人は相手の気持ちを汲むことに長けている反面、それが端的で簡潔なコミュニケーションを阻害することが多々ある。オフィスに顔を出すのが楽しみになったのは嬉しい発見。たまに会うからこそ、共に過ごす時間が特別なモノになるのだろう。

【須藤】