【つぶや記】文化通信2020年4月27日付

2020年4月27日

 夏野菜の苗が園芸店に並び始めた。週末は貸農園で育苗や土づくりにいそしむ。狭い耕地ながら〝濃厚接触〟の可能性はきわめて低く、一人の時間を過ごしている。

 

 今年は2月ごろから保温シート内で早めに播種を始めたものの、結局4月に入って気温が上がってからまいた種と同じタイミングで小さな芽が出始めた。無理して早くまいた種は腐ってしまったものも少なくなく、自然の摂理を改めて感じる。

 

 気温が上がってもコロナ禍は衰えを見せず、在宅ワークが広がっている。働き方が変わる中、新しいビジネスモデルを模索することも大事だが、時には息抜きも必要。こんな時期だからこそ、心が明るくなることにも挑戦したい。通勤時間から解放された人には、ぜひ種まきをお勧めしたい。トマトの成長は気持ちをワクワクさせてくれる。

【櫻井俊宏】

 


 

 外出自粛の中、急用のためうちを出た。休業中のショッピングモールを横切り、いつも「ご自由にお弾きください」と看板のあるピアノが置かれている場所に出た。

 

 閑散としてるのに人なんか来るのかな、と思ってたらまだ5 ~ 6 才の女の子が小走りで来てピアノの前に座り、フタを開けた。あれ演奏するのかな…すると深呼吸1回。そしてあのビートルズの名曲を弾き出した!えっ!回りには基地の米兵らしき若者二人、杖をついてる女性。そして自分の4人だけ。ちょと離れた所にご両親らしき男女。雨が降り出してきたが女の子は最後まで見事に弾き切った。

 

 無観客。雨の路上ライブ。演奏者は6歳のピアニスト。杖の女性はずっと拍手。恥ずかしがる女の子の頭を撫でるおかあさん。感動のシーン。つぶやきは、しぶい…しぶ過ぎる。

【岩元茂】