「The Bunka News」デジタル版1月閲覧ランキング 1位「丸善ジュンク堂2025年ランキング」 業界団体再編発言にも注目

2026年2月3日

 文化通信社はこのほど、2026年1月の「The Bunka News」デジタル版で月間アクセス数の多かった記事を集計した(集計期間は25年12月20日~26年1月23日)。最も読まれたのは「丸善ジュンク堂書店 2025年出版社書籍売上ベスト300発表 朝日新聞出版が7位に上昇」(1月13日配信)だった。

 

26年1月「The Bunka News」デジタル版アクセスランキングのサムネイル

 

 丸善ジュンク堂書店の「2025年出版社書籍売上ベスト300」は、1~6位は前年と同順位だったが、「国宝」のヒットなどがあった朝日新聞出版が前年の10位から7位に入った。「国宝」は25年11月時点で200万部を突破(単行本、文庫、愛蔵版含む)。ランキングの金額ベースでは前年比1億2400万円積み増した。

 

 上位100社のうち前年から大きく順位を上げたのは68位のぴあ。前年177位から111位ランクアップした。金額ベースでは8700万円増えた。一方、下げ幅が大きかったのは60位の秀和システム新社。前年から20位下がった(金額ベースでは6400万円減)。旧秀和システムは25年7月、債務超過に陥り出版事業の継続が困難となったと書店に通知、東京地方裁判所に破産宣告を受けた。主な事業はトゥーヴァージンズグループが承継し、再スタートを切った。

 

書店活性化プランなど重大ニュース2位に

 

 2位は「2025年を振り返る 出版業界重大ニュース」(2025年12月23日配信)。出版業界では初めて国による書店支援策「書店活性化プラン」が発表されたことが大きく注目された。同プランを受け、経済産業省は返品抑制に向けた研究会の開催、出版社、取次会社、書店、印刷会社の代表らが定期的に意見交換し、課題の把握に努めている。

 

 出版社の動きでは、講談社と読売新聞グループ本社が書店活性化で共同提言を発表。「書店向けキャッシュレス決済手数料の引き下げ」「ICタグによる書店のDX化」「書店と図書館の連携」「地方創生へ、新規出店しやすい環境整備」「読書教育の充実」の5点を提案した。両社はそれぞれの持つ媒体で識者や作家へのインタビュー記事を展開するなど、書店活性化につながるような取り組みを続けていく。講談社は新刊単行本の一部に共同宣言を記した印刷物を挟み込むなど一般読者に向けての周知もした。

 

 在庫把握や返品率改善に向けてPubteXは、書籍トレーサビリティシステム「BOOKTRAIL」商用サービスを開始。書店向けと出版社向けの機能をリリースし、BOOKTRAIL導入店舗に配本された書籍の所在、移動履歴、在庫状況などをリアルタイムに把握することが可能になる。店頭在庫や販売条件の管理、棚卸の効率化や棚出しの最適化、万引き防止などの書店オペレーション・収益改善を目指している。初年度の導入書店は115店、タグを貼付する出版社はコミック12社、文庫2社の計13社。

 

近藤取協会長「業界団体の統一必要」

 

 26年に入ってからの年頭会合では、業界要人から業界団体の再編に関する発言が続いた。4位「野間会長 業界団体再編に言及 出版クラブ新年名刺交換会で」(26年1月8日配信)で、日本出版クラブの野間省伸会長が経産省が公表した「書店活性化プラン」に触れて「出版界が豊かに発展するためには書店の活性化が必要。今後は課題解決の施策を具体化し、一刻も早い改善に向けた実行力が大切だと思っている」と指摘。出版物推定販売金額が1兆円を下回ったとも言われるなかで(後日、25年の紙出版物が1976年以来約50年ぶりに1兆円を下回ったことが正式発表された)、「業界団体の再編も必要だと思う。出版界の『失われた30年』に終止符を打つため、迅速で大きな改革を皆さんと一丸となって進めていきたい」と述べた。

 

 10位「取次協会・近藤会長 業界団体統一の必要性訴える 悠々会新年会で」(1月15日配信)では、日本出版取次協会の近藤敏貴会長(トーハン)も野間会長の発言に言及。「いろんな問題について出版社、取次、書店が真剣に話し合わないと手遅れという時期に来ている。そういう意味で業界団体の統一は必要だと思っている」として業界関係者の協力を求めた。