白泉社は12月26日、「第18回MOE絵本屋さん大賞2025」の結果を発表した。1位は発行部数16万5千部突破の内田有美/文・絵 満留邦子/料理 三浦康子/監修『おせち』(福音館書店)、部門賞の「新人賞」1位は押本達希/作『すいかのたね』(ブロンズ新社)、「ファーストブック賞」1位ははらぺこめがね/作『おにぎり ぱく!』(白泉社)が受賞。同日発売の『MOE』2月号で発表した。

内田有美/文・絵 満留邦子/料理 三浦康子/監修『おせち』(福音館書店)
『MOE』2月号には「第18回MOE絵本屋さん大賞2025」を特集し、1位を受賞した内田有美氏のインタビューをはじめ、受賞作家のコメントなどを掲載している。

「MOE2026年2月号」
2位は鈴木のりたけ/作『大ピンチずかん3』(小学館)、3位は阿部結/作『どろぼうジャンボリ』(ほるぷ出版)、4位はヨシタケシンスケ/作『まてないの』(ブロンズ新社)、5位は鈴木のりたけ/作『たれてる(?と!のえほん1)』(ポプラ社)、6位は苅田澄子/作柴田ケイコ/絵『おばけずし』(金の星社)、7位はミヒャエル・エンデ/文シモーナ・チェッカレッリ/絵松永美穂/訳『モモ(絵本版)』(光文社)、8位は鈴木のりたけ/作・絵『ぼくのいえ』(PHP研究所)、9位は押本達希/作『すいかのたね』ブロンズ新社、10位は柴田ケイコ/作『パンどろぼうとスイーツおうじ』(KADOKAWA)。
同大賞は絵本月刊誌『MOE』が全国3000人の絵本専門店・書店の児童書売り場担当者にアンケートを実施し、その年のおすすめしたい絵本30冊を決定。部門賞として、「新人賞」と、0・1・2歳向けの絵本に贈られる「ファーストブック賞」を設けている。投票期間は25年9月1日~10月10日、投票方法は24年10月頃~25年9月頃に出版された絵本から「あなたがおすすめしたい絵本ベスト3を教えてください」というアンケートを実施。特別協力は朝日新聞社メディア事業本部、味の素、後援は一ツ橋綜合財団。
MOE統括編集長の門野隆氏は、絵本市場の動向と2026年の注目絵本について次のようにコメントしている。
「2025年は、とにかく『大ピンチずかん』『パンどろぼう』の2大シリーズが絵本界を席巻した1年だった。シリーズ最新刊だけでなく既刊も非常によく売れ、各書店の売り上げランキングを2つのシリーズで独占していた。『ノラネコぐんだん』やSNSで人気のまめきちまめこさんの『メロとタビ』も含め、シリーズものの絵本を楽しみにしている読者が増えている」
「また、シリーズものの絵本の特徴として絵本だけにとどまらない展開がある。各版元によってIPとしての利用が積極的に行われ、グッズ化、企業コラボ、映像化など絵本を飛び出したさまざまな場所でキャラクターを目にする機会が増えた。これも絵本としては珍しい展開で、若者層を中心とした大人のファンも獲得することに成功している。特に2025年は絵本の展覧会が多く開催され、原画展にとどまらない入場者参加型の展示やハイクオリティなグッズ販売で、親子連れから大人のファンまで多くの方が訪れた」
「26年の注目絵本については、ミニチュア写真家の田中達也さん、本物そっくりの木彫りで話題のキボリノコンノさんなど他ジャンルで活躍をするアーティストの絵本が増えている。絵本と関係がなかった、もしくは絵本を作ろうと思ったことがなかった『おせち』の内田有美さんのようなアーティストが絵本に参入することによって、既存の概念を打ち破る新しい作品が生まれてくることを期待したい」
