河出書房新社は8月28日、第62回文藝賞の受賞作が坂本湾の「BOXBOXBOXBOX(ボックスボックスボックスボックス)」に決定したことを発表した。選考会は8月19日に明治記念館で行われ、選考委員を務める小川哲、角田光代、町田康、村田沙耶香の4氏による選考の結果、応募総数1,959作品の中から受賞作が決定した。

左から選考委員の角田氏、小川氏、町田氏、村田氏
坂本湾(さかもと・わん)氏は、1999年北海道生まれ、宮古島育ち。東京都在住の25歳。受賞作は、10月7日に発売される『文藝』冬季号に掲載され、受賞の言葉や選考委員による選評・選考経過も紹介される。
贈呈式は11月中旬に明治記念館で開催予定。受賞者には正賞として記念品、副賞として50万円が贈られる。
文藝賞は河出書房新社の季刊文芸誌「文藝」を母体とし、1962年から始まった文学の新人賞。これまで、第1回受賞の高橋和巳をはじめ、田中康夫、山田詠美、長野まゆみ、綿矢りさ、羽田圭介、山崎ナオコーラ、磯﨑憲一郎、町屋良平、若竹千佐子、宇佐見りん、遠野遥、安堂ホセなど、文学シーンに常に新たな才能を送り込んできた。