文化通信社が書店店長セミナー 文苑堂書店・北村氏「体感体験型の店舗作り」開講

2023年5月25日

 株式会社文化通信社は5月24日、セミナー「書店店長が語る“これからの書店づくり”」の第1回として文苑堂書店TSUTAYA BOOKSTORE藤の木店店長兼書店部エリアリーダー・北村俊郎氏による講座「体感体験型の店舗作り」を開催した。

 

書店への思いや自店の状況などについて語った北村氏

 

 北村氏は14年ほど前に同社レンタル部門に就職したが、その後、書店部門に移り、出張などの折に他社の店舗を見学し、書店の仕事に魅力を感じるようになったという。藤の木店には数年前から在籍し、2021年のTSUTAYA BOOKSTOREリニューアルに参加。4店舗のエリアリーダーにも就任した。

 

 最初に自己紹介と同社の歴史、藤の木店の概要やコンセプトなどを紹介したのち、大幅なリニューアルを経た店舗を画像で説明。児童書は以前の2倍の売り上げを記録したり、ビジネス書も伸びるなど効果を発揮。客層にも変化が見られたと報告した。

 

 力を入れているイベントはこの1年ほど成果が出ており、地元大学生による書道パフォーマンスやジャズライブといったステージ、店頭でのクリスマスフォト撮影会、さらには今年5月7日に開催した「ブックマルシェフジノキ」では、地域の顧客から寄贈された本を無料で提供する「BOOKSWAP」や「一箱古本市」などを実施。こうした取り組みで地域住民とのコミュニケーションを図り、地域コミュニティーとしての役割を果たしていく考えを示した。

 

 最後に「出版社へのリクエスト」として、情報提供などを呼び掛けて質疑に移った。

 

 セミナーは今後、6月14日に未来屋書店商品部・田坂聡史氏、7月19日にくまざわ書店ACADEMIAイーアスつくば店・伊東愛美氏、8月23日に梅田蔦屋書店・北田博充氏/三砂慶明氏、9月27日に大垣書店京都本店・中澤めぐみ氏が登壇する。詳細・申し込みはこちら