西東社が創立90周年 書店とSNSでキャンペーン展開へ、新聞広告との連動も

2022年12月14日

創立90周年記念ロゴとコピー

 

 西東社は12月20日、創立90周年を迎える。1932年に創業し、実用書や児童書などを刊行してきた同社は、読者と書店に感謝を伝える90周年企画フェアを展開する。書店フェアでは、書籍の購入者に図書カードが当たるプレゼントキャンペーンを行う。期間中、全国紙・地方紙の広告掲出と連動し、通年で複数の報奨企画を実施する。

 

 90周年企画の書店展開については、営業局営業部・楢木真隆課長が取材に答えた。また、オンライン書店をはじめとするインターネット上の販促展開は、同・柘植紀衣主任とデジタルメディア事業部・高野一也係長から話を聞いた。

 

記念ロゴ制作、コピーは「ひらいた先に、あなたの未来。」

 

 90周年を迎えるにあたり、同社は記念ロゴを制作した。社内公募で選出されたコーポレートコピー「ひらいた先に、あなたの未来。」は高野係長の発案だ。「知りたい!」を叶える書籍、「新しいことにチャレンジしたい」挑戦心に応える書籍、そうした本を通じて、人々の未来を創っていくという想いが込められている。高野係長は「実用書や児童書で読者の生活をつくり、90周年を迎えた。本をひらくように、未来もひらきたい」と語った。

 

 

 「西東社90周年フェア」の施策連動型プレゼントフェアは12月から順次、書店に案内を開始する。図書カードプレゼントの対象は、例年開催しているセット・シリーズ報奨企画や広告出稿型の単品商品。各企画の展開期間は約2~3カ月。企画ごとに担当者から書店に案内を行う。直近では、来年3~4月に「つくりおきシリーズセット」「小学生おもしろ学習シリーズセット」、3~5月に「ミラクルシリーズディスプレイコンクール」を展開する。通常の報奨・特典に、読者向けの図書カードが加わる。

 

 対象のフェア商品には「応募券」となるシールを貼って出荷。書店で書籍を購入した読者は、応募券を郵便はがきに貼付し、西東社宛てに送るとキャンペーンに応募できる。図書カードの総額は90周年にちなみ90万円。応募者から抽選で1800人に図書カード500円分をプレゼントする。広告出稿型単品企画とも並行し、売り伸ばしを図る。

 

 パブリシティ展開では、読売新聞などの全国紙、中日新聞や北海道新聞など30~40の地方紙で、積極的に広告を掲出する。楢木課長は「新聞広告は商品のアピールがメインとなるが、90周年フェアの図書カードプレゼントと絡めることで、店頭での訴求力も高めていきたい。対象の銘柄が決まり次第順次ご案内するが、POSや返品率など、過去の消化率を踏まえて企画を組み立てた」と語った。

 

西東社の人気書籍

 

 実績としては『寝るまえ1分おんどく』25万部、『きちんとわかる栄養学』10万部、科学絵本『かがくのお話』シリーズ4点が45万部と広告掲出効果で売れ行き好調。楢木課長は書店の協力を求めたうえで、「10年後は100周年になる。次へつながる取り組みにしたい」と意気込んだ。

 

社名と書籍の結びつき強める

 

 通年開催のSNSキャンペーンでは、Twitter公式アカウントの「フォロー」「リツイート」で図書カード500円分が90人に当たる。Instagramの「フォロー」「いいね」で、毎月3人に同社の書籍をプレゼントする。柘植主任は「読者還元で書籍と社名の結びつきを強めたい。90周年をきっかけに西東社を知ってほしい」と、ブランディングや知名度の向上を狙うと話した。

 

 また、電子書店キャンペーンでは、読者還元フェアを1年間実施する。12月からオンライン書店「honto」で対象書籍120円均一セール。総合電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」で対象書籍48時間無料開放、さらに割引や50%のポイント還元を予定している。