【決算】ライツ社 第6期は大幅な増収増益、純利益は前年比2倍

2022年12月1日

 ライツ社の第6期決算(2021年9月1日~22年8月31日)は、総売上高4億2566万円(前年同期比114.9%増)、営業利益9427万円(同107.5%増)、経常利益9838万円(同109.4%増)、当期純利益6632万円(同107.1%増)を計上し、大幅な増収増益となった。


 総売上高の内訳を見ると、前期と比べて特に伸長したのが取次経由の売上高2億9587万円(同114.2%増)、そのほかにもAmazon売上7432万円(同180.6%増)、電子書籍売上1910万円(同65.8%増)などが好調だった。同社が19年11月にIT企業サイボウズと提携したビジネス書の新レーベル・サイボウズ式ブックスも売上1268万円(同531.5%増)と大きく伸びを見せた。売上総利益は3億478万円(同116.4%増)、営業利益は9427万円(同107.5%増)となった。

 

レシピ本・ビジネス書で売り上げを急伸

 

 第6期中の発行点数は5点で、全ての書籍が重版となった。増収増益の主な要因としては、22年9月発表の「料理レシピ本大賞2022」で料理部門大賞を受賞した『リュウジ式至高のレシピ』(リュウジ著)がトーハン、日販で上半期実用書ベストセラー1位となり、期中に8刷16万部まで伸長したことがあげられる。また、認知症のガイドブック『認知症世界の歩き方』(筧裕介著)がビジネス書グランプリでイノベーション部門賞を受賞するなど反響を呼び、期中に16刷16万部となったことも大きな要因だ。


 なお『リュウジ式至高のレシピ』は、トーハン、日販の実用書ジャンルで年間ベストセラー1位、オリコンランキングの料理・グルメジャンルで年間ランキング1位を獲得しており、現在は9刷21万8000部にまで達している。

 

第7期は児童書市場に参入

 

 ライツ社の営業責任者・髙野翔代表取締役社長は「第7期では売上目標を1億7000万円に設定する。前年対比で言うと50%を割る金額だが、例年、前年対比は重要視していない。利益が出て会社を続けていけるよう売上目標を立てている」と話す。さらに第7期には同社初となる絵本・児童書が発売される。発行予定の書籍は絵本・児童書を含めて7~8点となる見込み。