関西出版界の大商談会「BOOK EXPO」 3年ぶり開催 大垣実行委員長「熱い商談で儲けよう」

2022年11月15日

 

実行委員メンバーが「エイエイオー!」と気勢(セレモニー)

 

 関西出版界の大商談会「BOOK EXPO 2022 秋の陣~今こそ集まれ!書店人~」が11月2日、大阪・北区のグランフロント大阪で3年ぶりに開かれ、著名作家のサイン会など派手なイベントを控えたことで、商談に集中する書店の姿が多く見られた。

 

 出展は、出版社191(一般131、コミック26、児童書34)、第三商材12ブースに加え、今年創設した「ひょうご本大賞」、ともに第10回を迎えた「大阪ほんま本大賞」、「京都本大賞」、第9回「料理レシピ本大賞in Japan」、さらに読書推進月間「BOOK MEETS NEXT」の特別コーナーも設け、各店での展開を呼びかけた。

 

 

毎回、来場者が殺到するコミックコーナー


 開会セレモニーで大垣全央実行委員長(大垣書店)は「3年間お待たせしました。お帰りなさい」と第一声をあげ、「中止が続いた間、本当に長かった。このままブックエキスポが消滅してしまうのかと頭をよぎったこともあった」と苦悩の期間を振り返り、「しかし、開催希望の声が多く寄せられ、今年は実施に踏み切った。読書推進月間『BOOK MEETS NEXT』もスタートしている。関西からも盛り上げていきたい。今日は熱い商談で出展社も書店も儲けよう」と商談会の成功を誓った。

 

 3年ぶりのリアル商談会とあって、毎回人気のコミックコーナーをはじめ、会場は賑わいを見せた。また、お忍びで作家らも姿を見せ、来場者らを喜ばせていた。

 

 

「ひょうご本大賞」は、記念すべき第1回受賞作『あめつちのうた』(朝倉宏景)を紹介

 

出展社、来場者ともに手応え

 

 出展社のあかね書房大阪営業所・樋口智昭所長は「待ちに待った出版界の大型イベント。多くの人と久しぶりに対面で、あいさつや情報交換ができて有意義な一日だった」。2回目の出展、能美舎・堀江昌史さんは「こんなに活気があって、盛り上がっていることに驚いている。小さな出版社だけど出展して良かった」と感想を語ってくれた。

 

好調ジャンル児童書コーナーも 大盛況


 来場書店からは「オンライン商談会に参加したことがあるが、やっぱりリアルの方が商談している実感がある」、「東京の出版社とはなかなか会えない。この機会はとてもありがたい」、「こういう場でしか聞けない情報を出版社から教えてもらった。店頭で生かしたい」などの声が聞けた。