「上野の森 親子ブックフェスタ」 GW三日間で2万6000人が来場

2022年5月13日

 ゴールデンウィークの5月3日から5日までの三日間、東京都台東区の上野恩賜公園と周辺施設で「上野の森 親子ブックフェスタ2022」が開かれた。晴天に恵まれた会場には、三日間で約2万6000人が来場。「子どもブックフェスティバル」には71社が出展し、約4万冊の絵本・児童書が販売された。主催者によると、三日間の売り上げは約3100万円だった。

 

ゴールデンウィークの三日間、晴天に恵まれ多くの人でにぎわった

 

 「上野の森 親子ブックフェスタ」は、子どもの読書推進会議(代表=講談社・野間省伸社長)、日本児童図書出版協会(会長=あかね書房・岡本光晴社長)、出版文化産業振興財団(JPIC、理事長=トーハン・近藤敏貴社長)が主催。多数の企業などが後援・協賛・協力した。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、同公園で開催されるのは3年ぶり。21回目を迎えた今年は、入口・出口を各1カ所にして、検温や消毒・出入口の人数カウントによる会場内の混雑抑制を行うなど、感染対策を徹底した。

 

 また、レジでの会計も接触感染予防のためキャッシュレス決済のみとした。図書カード、クレジットカード、QRコード、交通系電子マネーの利用ができるようにした。そのため、会場内でも図書カードを販売し、図書カードで本を3000円以上購入した人を対象に、図書カードが当たる抽選会も行った。主催者によると、併せて5月末までの磁気式図書カードのキャンペーンも大きく告知したため、会場で磁気式図書カードを使い、その場で応募する姿も見られたという。

 

図書カードが当たる抽選が行われた「書店に行こう!」ブース

 

 「子どもブックフェスティバル」は、今年も作家・作家団体の協力で、各出展者のブースや会場内に設けられたイベントブースには連日多くの作家が訪れ、サイン会やおはなし会、手作りワークショップなどが開かれた。東京都美術館や東京国立博物館では、3日間で7つの講演会が催された。

 

 運営委員会(委員長=評論社・竹下晴信社長)は、「コロナ対応で開催経費も増加する中、子どもたちに本との楽しい出会いを提供するというブックフェスタ本来の読書推進としての目的を果たすため、赤字覚悟で開催したが、好天にも恵まれ、来場者や各出展者の笑顔が見られて良かった」とコメントしている。