【2022年・年頭所感】東急エージェンシー・澁谷尚幸代表取締役 社長執行役員

2022年1月1日

「響き合うチカラで、新たな価値を。」

 

 

 

 あけましておめでとうございます。

 

 昨年から回復基調にある世界経済の景気状況を反映し、広告界は少しずつ回復してきたように感じております。先行き不透明なコロナの状況下では、国内の消費者マインドは持ち直しの動きが続いているとはいえ、いまだ本格的な回復にはいたっておりませんが、「新しい生活様式」における消費行動では、シニア層にいたるまでデジタルの活用がますます増加しています。

 

 今年も大幅な伸長が見込まれるインターネット動画広告をはじめ、新たな消費行動に合わせたデジタルマーケティングが全体をけん引していくものと思われます。また、世界的な大型スポーツイベントも複数予定されており、これらの経済効果も期待されるところです。

 

 現在のように個々人の価値観が多様化し、取り巻く環境も複雑で不確実な時代には、人と社会の希望を彩り、前進する力をもたらすマーケティングコミュニケーションの重要性が一層増しています。リアルな行動やコミュニケーションがままならない今、リアルとデジタルを融合させた統合的なコミュニケーションによる新しい体験価値が強く求められています。

 

 当社は、60周年を迎えた昨年、50余年本社オフィスを構えておりました赤坂四丁目から日比谷へと移転をいたしました。皆さまご承知のように、近年、ビジネスの成長に必要な要件や経営・組織のあり方だけでなく、企業と従業員との関係性、さらに働く意義と行動も大きく変容しました。

 

 今回の移転にあたっては、新オフィスを「知の共有の場」であり、「新たなアイデアを生み、価値を創出させる場」と定義し、一人ひとりが主体性をもって働きつつ、チームとしての一体感も高めて働くことで、さらに品質の高いご提案ができるものと確信しております。

 

 また、これを機に、創立時より〝お客さまの事業に寄り添い、その成果に貢献すること〟を第一に掲げてきたDNAに基づき、新たなビジョン「お客さまの事業成長のために並走する、〝体験価値共創企業〟へ。」を策定し、スローガン「SYMPHONIZED VALUE CREATION.─響き合うチカラで、新たな価値を。」を発表いたしました。

 

 〝SYMPHONIZED〟に象徴されるように、リアルとデジタルを高度に融合させる統合的体験価値、異なる価値観を調和して人々の心を動かす多様な体験価値、生活者とブランドの絆を結びつける物語的な体験価値、これらを調和させて最適なソリューションをご提供したいと考えます。

 

 社員一人ひとりの個性と才能を響き合わせることで新たな力を生み出し、さまざまな体験価値を社会に創出していくことで今後も一層皆さまのお役に立てるよう努力してまいります。

 

 本年も何卒よろしくお願い申し上げます。