誠文堂新光社 梅田蔦屋書店人文コンシェルジュの『千年の読書』刊行 250冊超を紹介する読書エッセイ

2022年1月14日

四六判/304ページ/定価 1980円

 

 CCC 蔦屋書店カンパニーは1月14日、「梅田 蔦屋書店」の人文コンシェルジュ・三砂慶明氏による読書エッセイ『千年の読書 人生を変える本との出会い 』(誠文堂新光社)の販売を開始した。

 

 『千年の読書』は、250冊を超える古今東西の本を紹介しながら、「なぜ、人生には本が必要なのか」を探求していく読書エッセイ。三砂氏が日常生活で見たこと・聞いたこと・考えたことに寄り添うように様々な本の一節が引用され、本をめぐる考察が加えられている。そして、その考察から本を通した世界の見方、人生を変える本に出会うためのヒントが浮かび上がってくる一冊。刊行を記念して、日本各地の書店員10名が寄稿したフリーペーパー「千年売り続けたい本」も制作された。

 

 書店の棚が1段30冊前後でおおよそ7段であることにちなみ、同書は全7章で構成され、1章で書棚1本分の30冊程度の本を紹介。7つの章はそれぞれ「本との出会い」「生きづらさ」「働き方」「お金」「食」「幸福」「死」といったテーマをもっている。

 

 三砂氏は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営する「梅田 蔦屋書店」の人文コンシェルジュ。同店で、多くの出版社とともに選書・フェアを行う「読書の学校」を企画・運営してきた。

 

三砂慶明(みさご・よしあき)氏

 同書について三砂さんは「この本を一番届けたかったのは、世の中と折り合いが良くなく、本の中にしか居場所を見つけられなかった私自身。本好き、本屋好きの方々の目にとめてもらえたら嬉しい」と話している。

 

 書店関係者からも「本のなかにこそ、自分にとって気のおけない居場所があった全ての人に届けたい」といった声など、多数の反響が寄せられている。

 

 誠文堂新光社「よみもの.com」編集部の青木耕太郎編集長は、「文学評論、書店員さんらが書かれた読書エッセイコーナーをはじめ、読書術関連本などと併せてビジネス書コーナーでの展開もお勧めしたい。書店様向けに、本書の特に惹かれる部分を抜き出したPOP(数量限定)やパネル、フェア展開向け小冊子『千年売り続けたい本』なども用意しているので活用してほしい」としている。【櫻井俊宏】