新聞読者の投票率は高い 投票決めるのは「新聞」の情報で J-MONITOR調査

2021年12月21日

 新聞広告共通調査プラットフォーム「J―MONITOR(ジェイ・モニター)」に参加する16新聞はこのほど、各紙の読者モニターを対象に「第49回衆議院議員選挙に関する共同調査」を実施した。それによると、新聞読者の衆院選投票率は90・3%で、依然として新聞の読者の投票率は高いことが分かった。また、投票先を決める際に最も参考にした情報源は「新聞」で、中でも「新聞記事」がトップだった。

 

 J―MONITORに参加しているのは朝日新聞、産経新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞、北海道新聞、河北新報、東京新聞、新潟日報、信濃毎日新聞、静岡新聞、中日新聞、山陽新聞、中国新聞、西日本新聞、日刊スポーツ。

 

 調査対象者は、対象地域に居住し、当該新聞を購読している15歳~69歳の男女個人。2021年11月1日から同7日まで、パソコン・タブレット・スマートフォンを利用したウェブ調査を行った。回収率は5301人(73・9%)。

 

 10月31日が投開票日だった第49回衆議院議員選挙の投票状況を聞いたところ、有権者の90・3%が「投票した」と回答。そのうち、投票日当日に投票した人は53・9%、期日前投票をした方は36・5%だった。年代別で、29歳以下の若年層でも投票率は84・6%に及んだ。

 

 19年7月の参議院選挙の調査時(投票した・計=84・1%)と比べて6・2ポイントも上昇し、総務省が発表した実際の投票率55・9%と比べても「依然として新聞読者の投票率は高く、選挙・政治に関心のある人が非常に多いことが伺える」としている。

 

重視したのは「新型コロナ対策」

 

 投票する際に重視した政策や課題のトップは、「新型コロナウイルス対策(国民個人)」の46・7%だった。「経済政策・景気対策」41・2%、「医療・介護制度」30・6%、「年金制度」26・5%、「格差是正・貧困対策」25・9%が続く。

 

 投票先を決める際に参考にした情報源は、「新聞・計」が73・5%で圧倒的な支持を得た。「テレビ・計」50・1%、「インターネット・計」28・4%、「ラジオ・計」5・1%。

 

 情報ジャンル別でみると、「新聞記事」が71・2%でトップ。大きく離れて「テレビ番組(政見放送以外)」40・5%、「選挙公報」33・0%、「テレビの政見放送」17・6%、「新聞広告」17・4%と続き、新聞からの情報が高く評価されていることがわかる。

 

 政党、候補者によるインターネット上での情報発信に接触した人の割合は34・4%と、前回調査から微増。「政党や候補者のホームページを見た」が17・1%と最も高く、続いて「政党の動画広告を見かけた」が14・5%、「政党や候補者が登場する動画配信を見た」が8・8%だった。

 

 また、性別でみると、男性の方が女性よりも積極的にインターネットから情報を得ていることが伺えるという。特に、男性29歳以下では半数超がネット上の選挙情報と接触しており、「政党や候補者のホームページを見た」28・1%、「政党の動画広告を見かけた」26・0%は、全体より10ポイント以上も上回る結果となった。