読売グループが職場接種 感染再拡大に備え迅速に

2021年6月24日

ワクチン接種を受ける読売新聞東京本社の社員

 

 読売新聞社は6月から、新型コロナウイルスワクチンの職場接種を始めた。東京、大阪、西部の各本社やグループ各社の社員や家族、読売新聞販売店(YC)の関係者らを対象にしており、変異ウイルスによる感染再拡大に備え、グループが連携して迅速なワクチン接種を進める。


 東京本社では6月14日に本社ビル内で接種を始め、21日からは受ける人数を増やして本格化させた。東京五輪・パラリンピックの取材記者や同社社員、読売巨人軍などグループ会社の社員とその家族、東京本社ビル内にある「よみかきの森保育園」の保育士や、食堂スタッフなどエッセンシャルワーカーら5000人以上への接種を見込む。東京五輪・パラリンピックを取材する日本テレビ、報知新聞、福島民友新聞の記者らにも順次接種をしている。


 7月上旬には東京都内のYC所長らを対象とする「YCデー」を設けて約200人への接種を行う。また、本社ビルに入居している日本医療研究開発機構(AMED)のほか、千代田区役所の職員も対象とする。


 大阪本社では、本社ビル5階で6月21日から接種を始めた。同本社や関連会社の社員、ビルに入るテナントの従業員ら約2400人への接種を予定する。中部支社の社員や契約スタッフら50人余りも大阪本社で受ける。


 西部本社では6月28日に接種を開始する。同社1階のホール「よみうりプラザ」で1日90人のペースで進め、社員や関連会社、福岡近郊のYC関係者ら約1000人への接種を見込む。


 よみうりランドも6月28日に開始する。運営する遊園地やプール、ゴルフ場、温浴施設などで働く社員、アルバイト従業員らを対象に、約1500人に接種する予定。

 

東京本社ビル内に設けられた接種会場


 東京本社では、本社ビル内にある地域診療所「読売クリニック」で2月からワクチン接種の準備を始め、クリニックと近隣の医療機関などに勤める医療従事者計40人余りの接種を順次実施する一方、クリニックをかかりつけ医とする社内外の高齢者、患者らへの接種準備を進めた。


 政府が6月初め、職場接種を受け付ける方針を発表したため、保健所などと協議して職場接種の申請をした。医師、看護師の確保や備品の調達など準備を早期に整えていたため、6月14日から接種をスタートさせた。