「書店向けWeb商談会 2021春」、前回上回る161社が出展へ

2021年3月9日

161社が出展する「書店向けWeb商談会 2021春」

 

 有志の出版社による書店向けWeb商談会実行委員会は4月5日~23日の3週間、「書店向けWeb商談会 2021春」を開くが、出展社は前回より増え出版社や玩具メーカーなど161社となり、書店が特設ホームページからオンライン注文ができる「オンライン発注機能」を搭載するなど、恒常的な発注プラットフォームも視野に機能を強化する。

 

 Web商談会はコロナ下で書店営業ができなくなった出版社の呼びかけで、2020年6月に第1回目(β版)が開催され49社が出展、書店関係者104人が参加した。同年10月には2回目の「Web商談会 2020秋」を開き、出展社は149社、参加者数は235人といずれも大幅に増加し、商談金額は2000万円を超えた。

 

 第3回は同実行委員会が主催し、BOOK EXPO実行委員会、トーハン、日本出版販売、楽天ブックスネットワーク、日教販、NetGalley(メディアドゥ)の協力で開催。実行委員会では参加者500人、商談金額5000万円を目指している。

 

 今回導入する「オンライン発注機能」は株式会社とうこう・あいが提供する「BookCellar」と、株式会社カランタが提供する「一冊!取引所」。出展各社のイチオシ商品カタログからオンラインで発注する機能と、出展社の商品を横断的に注文できる「合同フェア注文書」(一冊!取引所)を用意する。

 

 出展社横断の「合同フェア注文書」は、書店のフェア用に出版社が横断でテーマに合わせて商品提案し、まとめて発注できるようにする機能。ジャンル別など多数のテーマを準備する。

 

 商談会への参加は取次口座を持たない書店も可能で、対象は書店のほか業態を問わず本を扱うあらゆる小売店。参加費は無料。事前参加申込みが必要で、受付期間は3月8日から4月23日。商談方法はWeb会議システム「Zoom」を使用する。

 

 商談会の詳細や無料オンラインイベント、事前申し込みなどは特設ホームページ

 

三芳寛要実行委員長(パイ インターナショナル代表)のコメント

 

 本商談会は今回で3回目になります。コロナ禍をきっかけに立ち上げましたが、出版業界の新しい武器、筋肉として育て、コロナ後にも活かすことを念頭に取り組んでおり、回を重ねるごとに出展社数が増え(前回は149社、今回は161社)、新しいアイデアも実現してきました。

 

 本商談会には当初より「商談プラットフォーム」と「注文プラットフォーム」の2つの思想がありました。前回までは、コロナ禍で出版社が全国の書店に訪問できなくなったことを解決する「商談プラットフォーム」の機能を先行して進化させました。これによって効率よくアポイントを取り、気軽に遠方の相手と商談できるようになりましたが、そもそも忙しくて商談に時間を割けない書店員様も大勢いらっしゃいます。そこで今回は、商談をせずとも注文ができる「注文プラットフォーム」を進化させるため、前述のオンライン発注機能をご用意いたしました。商談会を開催するごとに新たな発見があり、アイデアが生まれ、出版営業のDXはとどまるところを知りません。

 

 出版社が立ち上げた会ではありますが、今も毎日のように全国の書店員様の声を聞き、お役に立ちたい一心で実行委員会は頑張っています。おかげさまでこうした取り組みが少しずつ、出版業界の関係者の皆様にご理解をいただけるようになってきました。出版に関わるメディアやサービス事業の企業様、出版流通を担う取次店各社様や、全国書店の皆様、さらには関西の書店様が中心となって開催されている商談会「BOOK EXPO」実行委員会の皆様のご協力もいただけることとなりました。皆様の温かい支援へ、委員会一同、心より感謝申し上げます。

 

 コロナ禍は歓迎できないことですが、これを逆に糧にして、業界がひとつとなり、コロナ後にも有効な新しい仕組みが日々育まれています。これこそが私たちのできるコロナ禍への最大の逆襲であり、私たち大人が未来の業界を背負っていく若者たちに残していくべき財産だと、個人的には考えています。

 

 と、大仰なことを申し上げましたが、商談会はお祭りでもあります。全国の書店や小売店の皆様が楽しんでいただけるよう、実行委員会や出展各社は趣向を凝らしています。どうかお気軽にご参加くださいませ。そしてこの機会に、イベントや出会いを楽しみ、質の良い仕入れと、お客様の笑顔へとつなげていただけますよう、お願い申し上げます。

 

出展社(50音順、※印のある出展社は複数のジャンルで表記)

 

【一般書】

 

明石書店、亜紀書房※、朝日出版社、飛鳥新社、アスコム、アノニマ・スタジオ※、家の光協会、イースト・プレス※、インプレス、ウェッジ、潮出版社※、英治出版、英明企画編集、絵本スタジオアコークロー※、エムディエヌコーポレーション、LLCインセクツ、オレンジページ、音楽之友社※、海風社※、化学同人※、笠間書院、河出書房新社※、カンゼン、Keystage21、きずな出版、キネマ旬報社、木楽舎、Kilty BOOK、クオン、KuLaScip、クロスメディア・パブリッシング、クロスメディア・ランゲージ、グラフィック社、K&M企画室、慶應義塾大学出版会、芸術新聞社、玄光社※、弦書房、現代書館※、現代書林、佼成出版社※、合同出版、国書刊行会、コトノハ、西東社、彩流社、朔北社※、左右社、三修社※、303 BOOKS※、三和書籍、視覚デザイン研究所※、自然食通信社、集英社クリエイティブ、主婦と生活社※、秀和システム、祥伝社※、書肆侃侃房、新星出版社、JMA・アソシエイツ ステップワークス、G.B.、Jリサーチ出版※、実業之日本社※、青弓社、青幻舎、世界文化社、創元社、食べもの通信社、太郎次郎社エディタス※、大日本絵画※、月とコンパス※、帝国書院※、DU BOOKS、東京書籍※、東京創元社、東京大学出版会、東京美術、東方出版、遠見書房、トゥーヴァージンズ、名古屋外国語大学出版会、ナナロク社、西日本出版社、日販アイ・ピー・エス※、農文協※、パイ インターナショナル※、万来社、ひとなる書房、ビーナイス※、双葉社※、文藝春秋、ベレ出版※、便利堂、方丈社、北樹出版、本の種出版、マール社、まむかいブックスギャラリー、ミシマ社、ミツイパブリッシング、目の眼、山と溪谷社、よはく舎※、雷鳥社、ライツ社

 

【コミック】

 

亜紀書房、秋田書店、一迅社、イースト・プレス、潮出版社、幻冬舎コミックス、ジャイブ、集英社クリエイティブ(OfficeYOU)、主婦と生活社、祥伝社、実業之日本社、竹書房、日本文芸社、日販アイ・ピー・エス、白泉社コミック、ヒーローズ、双葉社、フレックスコミックス、フロンティアワークス、ぶんか社、LINE Digital Frontier、リイド社

 

【児童書・学習参考書】

 

亜紀書房、あすなろ書房、アノニマ・スタジオ、アリス館、岩崎書店、潮出版社、絵本館、絵本スタジオアコークロー、おむすび舎、音楽之友社、偕成社、海風社、化学同人、仮説社、学研プラス、河出書房新社、きじとら出版、クレヨンハウス、玄光社、現代書館、好学社、廣済堂あかつき、佼成出版社、交通新聞社、小峰書店、コンセル※、朔北社、三修社、303 BOOKS、Jリサーチ出版、視覚デザイン研究所、主婦と生活社、実業之日本社、実務教育出版、ジャムハウス、太郎次郎社エディタス、大日本絵画、大日本図書、月とコンパス、帝国書院、東京書籍、東京書店、ニジノ絵本屋、西村書店、日販アイ・ピー・エス、農文協、パイ インターナショナル、白泉社えほん、ひさかたチャイルド、評論社、BL出版、PHP研究所、ビーナイス、ひだまり舎、フレーベル館、ブロンズ新社、ベレ出版、ポプラ社、光村図書出版、YAMAVICO HAUS (横浜アニメーションラボ)、よはく舎、ラボ教育センター、ロクリン社

 

【玩具】

 

コンセル(幼保向け玩具等)、ジーピー(ボードゲーム等)、すごろくや(ボードゲーム等)、ハナヤマ(パズル等)

 

【サービス・商品】

 

アスパイア(防犯カメラメーカー)、一冊!取引所(発注システム)、光和コンピューター(出版・書店システム)、ダイワハイテックス(包装機器メーカー)、とうこう・あい(出版広告 ・出版システム「ブックセラ―」)、美術出版エデュケーショナル(マルチメディア商品KURUMI製本キット)、リグネ(書店の新規顧客獲得のためのウェブサービス)

 

「書店向けWeb商談会2020秋」報告書を公表 商談金額2000万円超える

 

拡大する「書店向けWeb商談会」三芳寛要実行委員長に聞く