ポプラ社「はじめての世界名作えほん」80巻完結、3年かけて累計240万部に

2020年11月2日

全80 巻と編集を担当した井出氏

 

 ポプラ社の「はじめての世界名作えほん」全80巻が、10月1日の配本で完結した。2018年から3年かけて刊行し続け、累計発行部数は240万部にまで到達した。

 

 シリーズは1~6歳が主な読者対象で、日本のむかしばなし、世界のむかしばなし、世界の名作で構成。児童編集第一部の井出香代マネージャーは「ポプラ社の既存の定番をおさえつつ、現代の子どもたちに伝えていきたいものをプラスしていった。国語の教科書に出てくるような名作はほぼカバーしている」と話す。

 

 定番といえども、最後まで通読したことがなかったり、アニメーションなどの映像化の際に原作とは異なった形で描かれることもあることから、「元の話を知らない子どもたちが増えてきている。お話しの原点に小さいときに触れてもらえたら」(井出氏)。

 

 文・監修は小説家として精力的に作品を発表する中脇初枝氏が担当した。日本の昔話に造詣が深く、「むかしばなし」はできるだけ原典に忠実に、「名作」は抄訳や名場面を凝縮したストーリーをつくった。

 

 1点あたりのページ数は22~40超㌻。350円の廉価のため複数買いも多い。定番以外であまり世間的には知られていないが、「十二支のはじまり」は当初想定よりも多く動いたという。お正月、年末年始に書店展開されることもあり、年間を通じても売れる1冊だ。

 

 シリーズは、ポプラ社の絵本什器の回転塔で展開されていることが多いが、販促用に1~40巻、40~80巻それぞれが収納できる家の形を模した「えほんのおうち」もつくった。屋根の傾斜部分に2冊、面陳して置くことができる。

 

 11月6日にオンライン開催となった図書館総合展で、中脇氏が「今の子どもたちに伝える名作のかたち」と題して、同シリーズの制作秘話や昔話・名作の魅力について講演する。