人気スマホゲーム「FGO」5周年の企画で、47都道府県の地元紙に見開き広告

2020年5月25日

第1弾でキャラクターの見開き全面広告が掲載された5月4日付読売新聞(左)と東京新聞

 

 スマートフォン向けRPGゲーム「Fate/Grand Order(フェイト/グランドオーダー)」(以下FGO)の配信開始5周年を記念し、その見開き全面広告が5月4日、読売新聞や東京新聞、関東近郊の地方紙など11紙に掲載された。今後、全国各地の地方紙などで、同様の見開き広告が掲載される日本縦断の企画で、ユーザーやファンの間で話題を呼んでいる。新聞広告を使った狙い、反響などを聞いた。

【増田朋】

 


 

「各地に根付いた新聞で順次展開」

 

 FGOは、「宮本武蔵」や「織田信長」などのキャラクターと協力して戦うロールプレイングゲーム。2015年の配信開始以来、2000万ダウンロードを突破し、アニメもヒットしている。

 

 歴史上や伝説上の人物を「サーヴァント」として召喚し、主人公と力を合わせて世界を救うゲーム。「under the same sky」と名付けられた今回の5周年企画。見開き広告では、複数のサーヴァントの中から各紙1キャラクターが選ばれ、ご当地の名所の前でポーズをとっている大きなイラストが掲載されている。

 

 今回の企画は「すでにコンテンツに触れて楽しんでいる人だけでなく、まだFGOを知らない人にも気にしてもらえるように、47都道府県の馴染みある場所と、作品に登場するキャラクターを組み合わせ、コンテンツを表現していく企画にした」(㈱アニプレックスマーケティンググループ宣伝部4課・金沢利幸氏)と説明する。

 

第2弾は25日付で6紙に掲載

 

 5月4日付に全面広告が掲載されたのは、読売新聞、茨城新聞、下野新聞、上毛新聞、埼玉新聞、千葉日報、東京新聞、神奈川新聞、山梨日日新聞、静岡新聞、信濃毎日新聞の11紙。

 

 公式サイトでは、第2弾として、5月25日付で新潟日報、中日新聞、岐阜新聞、福井新聞、北日本新聞、北國新聞に掲載するとした(※掲載日は予告なく変更となる場合がある)。

 

 今回の企画では、全国各紙の新聞広告を使う。「(企画を)日本全国に広げていきたいという想いがあり、『各地に広く根付いた媒体を』と考えた結果、新聞での展開にした」と狙いを語る。

 

地元紙での広告展開に期待も

 

 関東近郊の新聞に掲載された新聞広告は、SNSなどで拡散され、「うちの地方はどのキャラが?いつ載るの?」など、楽しみにする声も多いようだ。

 

 「関東圏で展開したあとの反応は好評で、展開した地域では新聞を購読していない人も、紙面を購入したという声もあった。同時に公式サイトでも広告内容を公開することによって、新聞を手にすることができない人にも楽しんでもらえている。これからの地元新聞での広告展開を、期待してもらっている印象もある」と手応えを感じている。

 

「新聞の媒体力を改めて認識」

 

 新聞広告を用いた今回の施策で、新聞という媒体は「確実に家に届くという強みがあり、ユーザーに情報をダイレクトにアプローチすることができる。その媒体力を改めて認識した」という。

 

 また、今回の新聞広告が「家族と連絡をとるきっかけになったという声も届いている。今回の施策は、新たなコミュニケーションの創出にも寄与できているのでは」と見ている。