大学生協連 新型コロナで出版社に販売・返品期間延長など要請

2020年4月1日

大学生協は春に教科書など採用品で最盛期を迎える

 

 全国大学生活協同組合連合会(大学生協連)の共同仕入事務局は3月27日、新型コロナウイルスの感染拡大によって多くの大学が授業開始日程を変更していることに伴い、出版社に対して教科書など採用品の販売期間や返品入帳期限を延長するよう申し入れた。

 


 各大学は4月初めに設定していた授業開始日を4月中旬以降、もしくは5月の連休開けなどに後ろ倒しにしており、ウェブでの講義実施や講義時間を通常の90分から105分に延長することなども表明している。

 

 これに伴い、こうした大学では教科書販売期間終了が例年より2週間から1カ月は遅くなることが見込まれるため、大学生協連は教科書など採用品を刊行する出版社に対して、勉学研究事業部・鷲嶺奈緒子部長名で「大学採用品に関するお願い」を文書で送った。

 

 その中で、「販売期間の延長」「追加発注、返品時期等の後ろ倒し」への理解、「採用変更への対応」「返品入帳受け入れ期間延長」などに配慮するよう求めている。

 

 大学生協連には206大学生協が加盟し、これら大学にある431店舗で教科書や専門書などの売場を持っている。年間の出版物の販売額は約240億円。