学校休校で読書推進を 参院予算委で文科相が答弁

2020年3月10日

 参議院予算委員会が3月9日に開かれ、質問に立った下野六太参議院議員(公明党)が新型コロナウイルス感染拡大に伴う小中学校の臨時休業に関連し、読書推進の必要性を指摘。萩生田光一文部科学大臣は「この機会に子供たちが本や新聞などの活字に親しむことは大変に意義のあることだと考える」と述べ、サイトでの本の紹介や、図書館に貸出業務を促すなどの取り組みを報告した。

 

 下野議員は休校によって「多忙を極めていた現代っ子に自分を見つめる時間ができた今、読書を勧めてみてはいかがか。読書をはじめ、新聞、雑誌の活字に親しむ習慣を身につけられると良いと思う」と指摘。「小学校低学年、中学年、高学年、中学校、高校の5段階に分けてそれぞれに読んでほしい名作を提示し、休校期間中に読書の啓発施策を取り入れてはどうか」と提案した。

 

 これに対して萩生田大臣は、「子どもたちは自宅で過ごす時間が長くなる。この機会に子供たちが本や新聞などの活字に親しむことは大変に意義のあることだと考える」と述べた上で、文科省が3月2日に開設した臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト「子供の学び応援サイト」で、読書関係団体等によるお勧めの本の紹介にリンクを貼るなどしていることを報告。

 

 また、各地の図書館で1人あたりの貸出冊数を通常よりも増やしたり、休館中も事前予約した本の貸し出しを行ったりするなどの対応を紹介し、「自治体の図書館が一時的にかなり閉まったが、自習室などに長時間人が集まることは望ましくないが、貸出業務はぜひやっていただきたいと今日付で改めて各自治体に連絡した」との措置を執っていることを説明した。

 

【星野渉】