学研プラス 月刊誌『ムー』公式サイトをnoteで展開、有料ウェブマガジンも開始

2020年1月9日

「note」に移転した月刊誌『ムー』の公式サイト「ムーPLUS」

 

 学研プラスは1月9日、月刊誌『ムー』の公式サイト「ムーPLUS」をリニューアルし、有料ウェブマガジン「ムーCLUB」の配信も開始した。新サイトはピースオブケイクが運営する「note」をプラットフォームとし、公式サイトとして情報を発信していく。基本料金は無料で、有料マガジン「ムーCLUB」は月額900円。

 

 スーパーミステリー・マガジン『ムー』は1979年10月に創刊され、2019年10月に創刊40周年を迎えた。

 

書店で雑誌を手にしない“ムー民”に向き合える場所

 

 文化通信社の取材に対し、ムー編集部・望月哲史氏は「40周年をきっかけに、『ムー』をとりまく読者、ファン層の広がりを実感し、書店で雑誌を手にしない“ムー民”にきっちり向き合える場所を探していた」と説明。

 

 リニューアルの狙いについて「従来の公式サイトは情報サイトが中心で、メディアの面で中途半端な位置づけだった。改めて『ムーのウェブメディア』を整えようとしたとき、全体・記事と読者像の両面で『note』がプラットフォームとして最適と判断した」と語った。

 

秘密結社の会報を思わせる会員制の有料マガジン

 

有料ウェブマガジン「ムーCLUB」のトップページ(イメージ)

 公式サイト「ムーPLUS」の無料記事を充実させ、有料ウェブマガジン「ムーCLUB」では『ムー』本誌の最新号からバックナンバーの特集記事が厳選掲載されるほか、ウェブ限定の記事も配信する。

 

 望月氏は「『ムー』は本来、マニアックな読者がこっそり読んで、『自分だけが知ってしまった』ような感覚を楽しむ媒体でもある。そこでイメージしたのが秘密結社の会報を思わせる会員制の有料マガジンだった」と趣旨を話す。

 


 ピースオブケイク「note」でのサービス展開について、ウェブマガジンの課金を含むシステムをゼロから構築する時間とコストがかかる中で、同サービスのインフラが整っていたことも理由に挙げた。そのうえで、「短いもので2000字程度の記事もあるが、4000~6000字、ときには1万字を超えるボリュームを読むことで、『ムー』を楽しんでもらうことが本意」と強調した。

 

 また、望月氏は「じっくりと読書をしてもらう点で、『note』のプラットフォームは、“読む”ことに集中できる構成となっている。それを楽しむユーザー層がいることから、媒体との相性の良さを感じる」と述べた。

 

「ムーペディア」

 

 そのほかにも、基本用語や頻出事例を解説する「ムーペディア」、旧サイトで人気だった秘教シンボルや幻獣事典、パワーストーン事典などを改めて掲載。公式サイトとしてイベントやコラボ企画、新刊情報なども配信する。

 

ネットライフの端々に、あやしい世界を

 

 望月氏によれば、「ムーCLUB」購読者の傾向にあわせて、限定イベントも仕掛けていきたいという。さらに、同誌・三上丈晴編集長による講演動画の配信も予定しており、「本誌記事と並走しつつ、ウェブならではのボリュームと深みを追求していきたい」と意気込む。

 

 読者に向けては「ぜひ、秘密結社『ムーCLUB』を覗いてみてください。みなさんのネットライフの端々に、あやしい世界を送り込んでいきます」とコメントを寄せた。