【読書週間特集】株式譲渡から4年迎えた実業之日本社、出版物の資産価値確保のため実証実験

2019年10月31日
 実業之日本社は2016年に投資会社などを中心とするシークエッジグループ傘下に入ったが、それ以来業績は急回復しているという。また、今年7月には同社が提案した「出版コンテンツの総合的な権利処理基盤の構築」が経済産業省の「ブロックチェーン技術を活用したコンテンツの流通に関するシステムの開発・実証支援」に採択された。同社で長年編集やライツ事業などを手掛け、株式譲渡後に社長に就任した岩野裕一氏に、経営の現状や出版業界の課題、実証実験の目的などを聞いた。(星野渉)  3期連続で黒字を計上 ――株式譲渡してからの状況は。 新たなオーナーのもとで再出発してからの3年はとにかく必死でしたが、幸運にも3期連続で黒字を計上し、4期目もここまで計画通り順調に利益を上げています。 取引先や著者、社員をはじめ多くの方々の支えでここまで来ることができ、大変ありがたいと思っています。――グループ入りする前の状況はどうでしたか。 当社は1897年に創業し今年で123年目を迎えましたが、1997年の創業100年あたりから業績の悪化が始まり、2006年には95年に新築した銀座の本社ビルを証券化せざるを得なくなるなど相当厳しい状況が続いていました。…続き、