大阪の出版関係者 今年も天神祭「陸渡御」「船渡御」に参加

2019年8月2日

船渡御出発の準備をする世話役ら

 

 【関西】大阪書林御文庫講(藤波優講元・燃焼社)と、大阪出版協会(佐藤徹哉理事長・新興出版社啓林館)の有志らが、大阪の夏を彩る天神祭に世話役として参加した。


 7月25日の本宮祭。催太鼓を先頭に山車や鉾、地車、牛曳など3000人もの大行列が船渡御の乗り場となる天神橋まで約3㎞を練り歩く「陸渡御」には講員や有志ら18人が参加。前日に梅雨明けした晴天の下、裃と一文字笠、草鞋に身を固め、「文車」を曳き、多くの観光客からカメラを向けられた。


 午後6時、天神橋北詰から御文庫講関係者ら200人余りが供奉船「御文庫講船」に乗り込み、世話役らは揃いの法被で迎える。市の中心を流れる大川を100艘余りの船が天神橋から飛翔橋の間3・5㎞を往復、行き交う船同士で「大阪手締」のエール交換が行われ、祭の雰囲気を盛り上がり、5000発の奉納花火を参加者らは満喫した。世話役ら天神橋到着後も後片付けの奉仕に残り、暑い一日を終えた。


 大阪書林御文庫講は1723年(享保8年)に大阪の本屋仲間として発足。1861年に初めて天神祭に参加したとされ、戦後の一時期を除き、毎年これらの文化を守る奉仕活動を行っているほか、北野天満宮や住吉大社の御文庫に所蔵される貴重本の虫干しも行っている。