共同通信社が社員総会 大島理事会長「加盟社の報道活動に資する」

2019年7月2日

 一般社団法人共同通信社は6月20日、定時社員総会を開き、理事・監事の選任と2018年度決算の承認などを行った。社員総会に続く理事会で、副会長に新潟日報社・小田敏三社長の就任などを決定。6月17日付で理事会長に就任した中日新聞社・大島宇一郎社長があいさつし、「ニュース活動の充実、加盟社の負担のあり方なども含めて難しい課題を抱えるが、乗り切っていかなければならない。大局に立った考え方で、皆さんと一致点を見出しながら、加盟社のこれからの報道活動に資するよう、共同通信に運営していただけるよう、微力を尽くしていきたい」と抱負を語った。

 

 18年度決算によると、当期の正味財産増減額は12億7041万円の減少(赤字)となった。本来の事業活動を示す経常段階(評価損益等調整前)で13億4557万円の減少だった。

 

 正味財産増減計算書は別表の通り。経常収益は416億3952万円、17年度に比べ13億6739万円の減少。17年度の衆院選の特別分担金を除いた比較では、204万円の増加となった。


 経常費用は429億8509万円、17年度に比べ4億5336万円の減少。衆院選の報道費を除いた比較では8億9821万円の増加。費用が増えたのは、退職給付費用や本社ビルの補修工事費が増加したほか、災害取材も続いたため。


 一方、資産総額は1689億4590万円で、17年度末に比べ13億3229万円減少した。現預金が減少したことで流動資産が減少、減価償却が進んだ固定資産も減少した。


 負債総額は99億4845万円で、17年度末に比べ6187万円減少した。


 資産総額から負債総額を差し引いた正味財産は1589億9745万円で、17年度末に比べ12億7041万円減少した。
 また、グループ主要7社の売上高は109億1105万円、前期比4・1%増だった。

 

編集力強化の取り組み継続

 

 事業報告によると、18年度は編集力強化の取り組みを継続し、統合編集とデジタルサービスの向上を追求、速報の充実と多彩なコンテンツ配信に努めた。20年東京五輪・パラリンピックに向け、編集部門を統括する報道本部を設置し、全社的な取材態勢を整えた。


 編集活動では、相次いだ自然災害で全社的な取材を展開し、「気象・災害取材チーム」を設置。CMS(コンテンツ・マネージメント・システム)は新システムに移行し、処理能力が大幅に向上。大量の写真を迅速に処理する「画像ゲートウエー」も完成した。


 システム・多メディア関係では、ヤフーが共同通信ニュースパックの利用を本格的に開始し、ページビューが大幅増となった。新聞制作共有システムでは、琉球新報社と岩手日報社が完全移行し、大分合同新聞社も素材管理システムの運用開始で完全移行となり、参加社は計9社となった。そのほか、新聞記事の自動要約エンジンや、膨大な写真データから同一人物の写真を探し出すツールを開始し、一部は試験運用を開始している。


 当面の課題として、配信コンテンツを適正に管理、活用する「コンテンツ管理委員会」と、常設の「知的財産管理室」をスタートさせ、デジタル社会に対応したコンテンツの保護・活用を目指す。

 


〈新役員体制〉
理事会長(中日新聞社社長)    大島宇一郎
理事会副会長(神戸新聞社会長)  高士  薫
同(新潟日報社社長)    (新)小田 敏三

     ◇

社長・編集主幹、統合編集本部長  水谷  亨
専務理事・総括、総務・労務、コンプライアンス、事業継続、五輪・パラリンピック統括担当
                 中屋 祐司
常務理事・デジタル、スポーツデータ、スポーツ事業担当
                 細田 正和
同経営企画、情報技術、システム共有化担当
                 中村 慎一
同・編集、国際担当        河原 仁志
同・業務、放送報道担当      梅野  修
同・知的財産管理統括、経理、グループ会社担当
                 池田  徹
同・ビジュアル報道、ビジュアルコンテンツ戦略担当(委嘱)社長室長
              (新)本多 晃一
常務監事             三土 正司