日本雑誌販売、自己破産準備へ

2019年6月11日

 出版取次の日本雑誌販売は6月6日、債務整理を遠藤幸子弁護士(ベリタス法律事務所:東京都港区)に一任し、自己破産申請の準備に入った。

 

 同社は1955年に設立し、雑誌やコミック類、成人向けの書籍卸を中心に展開し、99年4月期における売上高は約73億円を計上していた。

 

 近年では中小書店の廃業に伴い取引先が大幅に減少したことから、返本がなく買い切り取引が可能なインターネットカフェなどへの販売に注力していたほか、保有する不動産の賃貸事業を行っていたが、雑誌やコミックなどの販売が落ち込んでいったことから18年4月期の売上高は22億3000万円まで下がった。

 

 その後も、配送運賃の高騰などによって収益がさらに悪化したことから自主廃業を検討していたが、債務整理を弁護士に一任し、自己破産に向けて準備に入った。負債額は数億円にのぼる見込み。