元三省堂書店専務・森雅夫氏お別れの会

2018年7月9日
 三省堂書店の元専務で創英社顧問だった森雅夫氏のお別れの会が7月2日、東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開かれ、関係者200人余が参列した。

 森氏は4月25日に膵臓がんで死去。お別れの会は八木壮一(神保町を元気にする会事務局長・八木書店)、川上賢一(地方・小出版流通センター)、島田孝久(晶文社)、嶋村一春(元オレンジページ)、佐藤善孝(神保町を元気にする会・元小学館)、内田眞吾(書店と本の未来を拡める会)の各氏が発起人となって開かれた。

 献花に続き発起人を代表して八木氏が「森さんが70歳を前に急逝され驚いた。すぐに間近にいて親しかった6人が集まっておわかれの会を開くことにした」と述べ、かつてホーム社から自費出版のサンプルとして刊行した『私家版 森雅夫物語』を再編した冊子を作成したことを報告。冊子は参加者に配られた。

 最後に三省堂書店・亀井忠雄社長が「3月頃に具合が悪いと言われた。紹介された病院で検査を受けると膵臓がんだとわかり、6人の専門医が治療方針を検討したが思いの外速く回っていた」と急だったことを報告。

 森氏とは若い頃からともに仕事をし、亀井社長が店長を務めた神保町本店ビル建設のメンバーだったことなどに触れ、「70歳を超える前になくなり、心残りでならない」と追悼した。

 森氏は1948年埼玉県入間郡福岡村に生まれ、東京理科大学、朝日洋上大学を経て72年三省堂書店に入社。2006年から専務取締役を務めた。近年は書店と本の未来を拡める会の内田氏とともに、那須ブックセンター開業に尽力した。