JCOPY、新組織で第1回総会 使用料収入今期は40%に

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2011年7月1日
出版社著作権管理機構(JCOPY)は6月24日、東京・新宿区の日本出版会館で11年度第1回定例理事会・社員総会を開催、10年度の複写使用料収入は8億1684万円となったことが報告された。このうち、上期まで日本著作出版権管理システム(JCLS)から受託し、その後JCOPYが直接受託している著作物の複写使用料について、日本製薬団体連合会加盟の製薬会社との複写利用許諾契約締結が進んだことにより過去分使用料の精算が終了。今回その過去分使用料が含まれることから7億7574万円となった。日本複写権センター(JRRC)に再委託されている著作物の08年度分の複写使用料収入が10年3月に3079万円あり、このうち手数料を除いた2771万円を当期11月にJCOPY構成7団体、所定の学術団体に分配した。09年分の複写使用料収入が当期末に4109万円あったが、委託者への分配は、11年11月を予定している。今期は、過去分の精算が終わったことから、複写使用料収入は前期の40%程度となる見込み。会社清算手続き中のJCLSについて、7月末?8月までには清算結了の臨時株主総会を開催する見通しであることが報告された。現在JCOPYが受託し、JRRCに再委託している出版物は、委託契約者数257社、委託データ登録者数231社、登録書籍8万1916点、登録雑誌1220点。著作権等管理者事業法に基づくJCOPYが直接許諾できる著作物は、国内委託契約数192社、委託データ登録者数188社、登録書籍6万8371点、登録雑誌756点。海外委託契約者数(CCCからの委託)は2865社で、ISSN以外の登録著作物129万8582点、ISSN登録著作物4万5506点。利用契約を締結した製薬会社は累計113社、交渉中が26社。製薬企業以外の一般企業との契約締結社は19社、交渉中が33社、出版社(JCOPYを構成する7団体の出版社)64社となっている。また、一般企業との契約推進を図るため、5500社あまりに対して2度にわたりダイレクトメールを発送したが、契約に応じたのは8社と報告があった。