JEPA、EPUB日本語拡張仕様策定の成果報告会

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2011年3月25日
"日本電子出版協会(JEPA)は3月22日、東京・千代田区の国立情報学研究所一橋記念講堂で「EPUB日本語拡張仕様策定」の成果報告会を開催し、策定の経過やジャンル別ソリューションが紹介された。約300人が参加するなか、来賓として総務省情報流通行政局情報流通振興課・安藤英作課長が、「新ICTサービス創出支援事業」の10プロジェクトで電子書籍フォーマットプロジェクトが重要との考えを示し、「日本語の書籍をいかに世界の多くの端末で見ていただくのかの観点から重要」とするとともに「100万のケタで存在している日本の書籍の遺産をネット上に移植し、新たに活用可能なデジタルの資産として成就していく意味でも重要。良い成果を報告できると安堵している」と述べた。JEPA・下川和男副会長(イースト)は、「EUBのビジネス的特徴は二つ」として、データ形式と配信ビジネスの分離、世界へ配信できることをあげ「電子書籍ならでは機能を入れて、これからのビジネスを推進していただきたい」と述べた。そのための情報をepubcaf?(http://www.epubcafe.jp)で発信していきたいとした。続いてIDPF(International Digital Publishing Forum)EGLS WG責任者・村田真氏が「EPUB3を通じて国際標準を考える」と題し、制定中のEPUB3は縦書きに対応することと共に、?CSSとHTML本体に組み込まれた日本語組版?EPBU3本体に日本語書籍サポートが組み込まれたことなどを説明し「他言語・文化を考慮した議論を国際の場で展開したことで、ウェブと電子書籍の国際的な仕様に実質的な影響を与え、一定の敬意を勝ち得た」と述べた。今後の課題として、EPUBのマンガ対応サブセットの作成を検討する必要性、あわせて国際規格化をあげた。この後、EPUB3のジャンル別ソリューションの解説として、コミック、マガジン(雑誌)、教科書・教材、ニュース(新聞)、ドキュメント(書類)、実用書、変換・交換ツール、シニア(高齢者向け)、TTS(テキスト読み上げ)について、一部デモを含めた説明が行われた。なおこの模様は、ユーストリームで中継されたほか、その記録映像は視聴できる。http://www.ustream.tv/channel/techwavejp"